横須賀基地の大改造、12号バースの裏山削りから


右の白丸で囲った浮き桟橋が撤去され、赤で囲った13号バースが原潜のバースになる。
また中央の白丸が今削られている山で、平地にして純水作成プラントや変電所の敷地になると思われる
(06.5.25米海軍写真ニュースの写真をもとに作成)

裏山削りは、12号バースの単なる拡張ではなかった。12号バースを延長したときに、その反対側に新たな岸壁13号バースが出来た。12号バース、13号バースを原子力艦船の根拠地にするという、大掛かりな改造計画の始まりが、12号バースの裏山の削除だった。

11月23日付けの朝日新聞神奈川版の記事「横須賀基地純水補給所 原潜・空母共同使用か 潜水艦寄港増える可能性」は、上の写真がカバーする基地の一角がどう変わるかを取り上げている。
この記事の中で触れられている埠頭改良工事の受注業者募集は、FBO(FedBizOpps)のアーカイブに残っていた。この「埠頭改良」工事の概要は、次のように説明されている。
Work consists of upgrade of wharf, which includes construction of a new high quality water plant, new electrical substations, new seawall, and other various additions and/or relocations of existing support facilities.

純水作成プラント、変電所、新護岸壁他、そして現行施設に追加若しくはリロケーション、という言葉が並んでいる。
純水作成プラントと変電所を作るために、山を一つ削ってしまうと考えていいだろう。
浮き桟橋を外して、13号バースに原潜用バースの機能を代替させることで、12号バースと8−9号バースの間に邪魔なものがなくなり、空母2隻が停泊したときにも、ハンドリングのよさが確保される。
大幅な基地機能の強化に他ならない。

(RIMPEACE編集部)


海上から見た13号バース(06.10.22 撮影)


13号バースとその背後。右手前の山が今、全部削られようとしている(06.8.5 撮影)


'2006-11-24|HOME|