空母出港前後の横須賀基地



空母出港前(5月2日)の横須賀基地(上)と、出港直後(4日午後)の横須賀基地


5月4日に検査のために出港した空母キティーホークに随伴したと思われる米艦が2隻いる。巡洋艦カウペンスと 駆逐艦ジョンSマケインだ。

 出港2日前、空母の艦橋に装備されているレーダーが3つ、回転していた。そして飛行甲板には大勢の水兵が並び、ゾロゾロと歩いていた。
この日、横須賀基地のマスターピアには駆逐艦4隻が、そしてとなりの埠頭にはブルーリッジの反対側に巡洋艦2隻が停泊していた。
 
空母が午前中に出港したあと、その場所に残っていたのはステゼム、カーティス・ウィルバー、フィッツジェラルドの3隻の駆逐艦と、出船に 向きを変えた巡洋艦シャイローの4隻だった。ステゼムはマケインを出すために、いったん自分も埠頭を離れ、その後に戻ってきた。
 
偶然かもしれないが、ミサイル・ディフェンス海軍版で、昨年末までにSM3迎撃ミサイル発射能力を付与されたはずのステゼムと カーティスウィルバー、そして「SM3のパイオニア」とでもいうべきシャイローが残った。

  昔のように10隻近い軍艦が空母戦闘群を組んで大洋を練り歩く、という時代ではない。空母を護衛するのはヘリを運用できる最新の 駆逐艦と巡洋艦で、フライト2以前のアーレイバーク級駆逐艦はMDという最新だが単純な任務、というように、専門分野が分かれて きつつあるのではないか。

MD最前線の基地と、「唯一の前方展開空母」の根拠地という顔を持つ横須賀では、いずれはっきりした形での駆逐艦の運用が 見えてくる予感がする。

(リムピ−ス編集部)


5月2日14時の横須賀本港の停泊状況。青が海上自衛隊、赤が米軍。塗りつぶした4隻は4日午後には不在。
青字の1:潜水艦、2:たかなみ、3:はたかぜ、4:きりしま、5:はるさめ、6:あすか、7:ときわ、
8:おおなみ、9:むらさめ、10:いかづち、11:わかさ、12:ふたみ、13:にちなん、14:すま
赤字の1:セコイア、2:ゲアリー、3:マスティン、4:ステゼム、5:ジョンSマケイン、6:フィッツジェラルド
7:カーティスウィルバー、8:シャイロー、9:カウペンス、10:ブルーリッジ、11:キティーホーク


'2007-5-6|HOME|