米軍タグボートが「働かなくなった」横須賀基地


空母出港時の移動支援に、米軍のタグボートが出てこなくなった(07.10.21 撮影)


9月の時点で、巡洋艦クラス以下の艦船は、民間タグだけで移動支援(07.9.21 撮影)

10月21日の出港時、空母は横須賀港中央で180度回頭して艦首を湾口に向けた。8−9号バースから空母を引き出して ぐるっとまわす支援を4隻のタグボートが行ったが、全部東京汽船のタグで、米軍のタグは姿を見せなかった。
空母に随伴する駆逐艦フィッツジェラルドには同社のタグ2隻が付いた。

この夏以来、米軍のグレーに塗られた2000馬力のタグの出番が徐々に減ってきた。9月21日のキティーホーク入港時は それでも米軍タグ1隻が民間タグとともに空母の移動を支援していた。それが今回は1隻も出なかったのだ。

06年4月、星条旗新聞に横須賀基地のタグ部隊の記事が載った。海軍のタグボートに海軍兵士が乗って運用しているタグ部隊は 横須賀が最後だとのこと。そういえば、佐世保でもホワイトビーチでも、米軍の大型港内タグを見たことはない。

近々横須賀基地も他の海軍基地同様、海軍のタグ、海軍兵士が乗り込みという態勢から離れていくだろうことは想像に難くない。 アウトソーシングの波が、横須賀基地のタグ部隊に押し寄せてきている。
ただ、この星条旗紙の記事では、原子力空母の横須賀配備と同じころに、横須賀のタグボートが4000馬力のものになる、という 兵士の予想を紹介している。

今、横須賀基地の艦船の出し入れを全部面倒見始めた民間のタグボートが、実は3100馬力から4000馬力のタグだ。米海軍のアウト ソーシングが何処まで進むかはわからないが、今民間で使っているタグと同型のものがグレーに塗られてデビューする可能性もある。

(RIMPEACE編集部)


8月は、米軍タグと民間タグがペアで動いていた(07.8.17 撮影)


6月までは、巡洋艦以下の移動は米軍タグだけで担当していた (07.6.6 撮影)


'2007-10-27|HOME|