横須賀・浚渫・日没後
土砂をつかんだバケットを土運船のほうに回す浚渫船。海水がこぼれている (07.12.10 16:37 撮影)
12月10日15時半に横須賀基地を見に行くと、浚渫船が1隻、港のど真ん中に張り巡らせた汚濁防止膜の中でクレーンを動かしていた。
こんな時間まで、と思いながら見ていたが、いっこうに作業が終わらない。
ステゼムが錨地を微速で走っている。フィッツジェラルドがタグ2隻に補助されて、マスターピア・ウェストからイーストに移動した。
眼前の船の動きを追っていたが、そろそろ日没だというのに浚渫作業は続行された。
だんだん暗くなって浚渫船の照明がつけられた後も、浚渫作業は続いた。さらに何度か浚渫用のグラブが海中と土運船の間を往復した。
作業は16時37分まで続き、その後クレーンが停止した。
この日の横浜の日没時間は16:29、明らかに日没後の浚渫作業が行われた。
浚渫工事の施工計画書では、安全対策として「作業時間は日の出から日没までとして、夜間作業は実施しません」となっていた。
この10月末日に南関東防衛局調達部名で出された文書では、作業が遅れているとして「浚渫船の増加」などとともに夜間作業を12号バースと
8−9号バースに挟まれた水域で日没以降最大午後10時まで行う、としている。
しかし、10日の作業場所は横須賀本港の真ん中の海域であり、夜間作業の対象海域ではない。日没後、浚渫船の照明をつけて作業を
続行したのは、汚濁の確認などのために設定した時間帯を超える作業を行い、「安全管理」より「浚渫作業の遅れの取り戻し」を優先させた
確信犯ともいえる。
(RIMPEACE編集部)
'2007-12-10|HOME|