1.23 荒天の横須賀基地を視る


24日にインド洋への出動命令が出ている「むらさめ」(101)

東京都心で雪が舞っていた23日昼、横須賀基地は雨と海霧で視界が悪かった。
それでもなんとなく米艦の並びに違和感があったのは、指揮艦ブルーリッジが姿を消していたからだ。
ブルーリッジは、昨22日朝までは在港していたことが確認されている。年末年始に全常駐艦が揃っていた米軍横須賀基地は、23日までに 指揮艦以外に巡洋艦シャイロー、駆逐艦マッキャンベル、ラッセンが姿を消している。

海自の吉倉桟橋には、24日にインド洋に出動する予定の「むらさめ」が静かに舫われていた。佐世保から出て行く補給艦「おうみ」を護衛 するとのことだ。
ローテーションが決まっているためか、準備を済ませて船の周りに動きは見られない。


荒天による視界不良の中で、本港中央部で浚渫作業を始めた浚渫船

本港中央部には汚濁防止膜が張られて、浚渫船2隻が作業をせずにじっとしていた。そのうちの1隻が突然クレーンを動かし、バケットを 海中に入れて浚渫作業を始めた。
浚渫工事の施工計画書には、「安全対策」として「荒天の場合は作業を中止し、...」とあり、中止基準は「風速毎秒10メートル以上 」や「波高1メートル以上」などとともに「視程1キロメートル以下」が掲げられている。

紅白に塗られて、目印になっている住友造船の大型クレーンがかすんでほとんど見えないような視界状況で、強引に浚渫作業を開始したものと 思われる。
工事日程の遅れからくるあせりが、施工計画書に掲げた安全対策をも無視する形になっている。

(RIMPEACE編集部)


1月23日12時半の横須賀本港の停泊状況。青が海上自衛隊、赤が米軍
青字の1:潜水艦、2:きりしま、3:はつゆき、4:むらさめ、5:おおなみ、6:しらね、7:くりはま
赤字の1:マスティン、2:カーティスウィルバー、3:ステゼム、4:ジョンSマケイン、
5:フィッツジェラルド、6:カウペンス、7:キティーホーク


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