米艦、横須賀でオイル漏れ


人が出てくる直前の海自桟橋。正面はシャイロー。オイルフェンスが見える



吉倉桟橋に流れ込んだオイルの油膜撤去作業(08.2.29 撮影)

2月29日の横須賀基地海自総監部前。午前中にオイルの油膜が発見されて、その除去作業が大方終わった昼過ぎに、今度は 吉倉桟橋の間の水面にオイル吸着用のマットが投げ込まれた。

ひっそりとしていた「しらね」から隊員がわらわらと出てきた。「しらね」の向かい側に停泊中の「はたかぜ」の艦尾からは放水。油膜 を散らして、処理を早めようという狙いだろう。しかし、一番南側に停泊中の「あたご」には人影が見えなかった。

翌日の新聞報道によれば、米軍駆逐艦カーティスウィルバーが28日にこぼして、処理し切れなかったものが海自側に流れた、ということ だ。しかし、カーティスウィルバーと桟橋を挟んで反対側に停泊していた巡洋艦シャイローには27日からオイルフェンスがまかれて いた。水より軽いはずのオイルが、桟橋の下をとおり、オイルフェンスを潜り抜けて海自側に拡散したのだろうか。それともシャイロー の艦首を巻くようにして、オイルが拡がっていくのに誰も気づかなかったのだろうか。

横須賀港内の水の流れはなんとも複雑なようだ。浚渫作業による汚染の防止は、さらに慎重に対応せねばなるまい。

(RIMPEACE編集部)


2月29日13時の横須賀本港の停泊状況。青が海自艦船、赤が米軍艦船。
青字の1:潜水艦、2:あたご、3:はたかぜ、4:しらね、5:わかさ
赤字の1:ガーディアン、2:シャイロー、3:カーティスウィルバー、4:ステゼム、
5:カウペンス、6:キティーホーク


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