原子力空母修理の拠点

バージYR−95物語(大変身編)


奥に並ぶグレーの船体。左がYR−85,右奥の四角いのがYR−95,その手前がYR−96(08.3.5 撮影)


米軍のバージ桟橋設置工事の計画図から作成。YR−95などのバージ名が出ている

原子力空母ジョージ・ワシントンの修理を担当するバージ3隻のうち、「華麗な」ホテルバージに変身したYR−95の物語。 「さすらい編」と「大変身編」のうち、最近の変貌を示す「大変身編」から掲載する。

キティーホークが出港した3月3日午後、横須賀基地の6号ドックからグレーの塗装も真新しいホテルバージが出てきて 12号バースの根元のバージ桟橋に停泊した。
5日にはその桟橋に停泊する3隻のバージが揃った。最初に移動したホテルバージがYR−95だと知ったとき、その変身前とあとの 落差の大きさに仰天した。

横須賀基地の基地内紙"Seahawk-Umitaka"の06年5月12付号では、ジョージ・ワシントンの2008年配備の準備作業が始まっている、として 「3隻のバージ船を修理施設として改装し、空母入港時にピュジェット・サウンド海軍工廠の技術者がそこで作業できるようにする」と 述べている。改装予定の3隻のうちの一つがYR−95だった。(6月14日付の同紙では、残りの2隻のバージ、YR−85とYR−96 を紹介している)

この記事を読んだときも、せいぜいバージの上のレイアウトを変えるくらいだろう、と思った。それがホテルバージに変身するとは..。
このバージの動きを報じた3月4日付朝日新聞湘南版の写真を見ると、わずかに台船部分に改装前の「面影」が残るに過ぎない。まったく 別の船になっている。
同記事によれば、3隻のバージは「米海軍によると、台船には電気や機械、塗装関係の部署や事務作業部屋、倉庫なども備える」とのこと。

12号バース上、バースの付け根に近い部分に建設された正体不明の建物。今回配置された原子力空母改修用の3隻のバージに近いところ に建てられている。大きな出入り口が配されたこの建物も、バージに載せきらない大型の部品を修理する工場ではないだろうか。

(RIMPEACE編集部)

以前横須賀基地に9ヶ月配置されていたホテルバージ、オリンピアについてのページ
ホテルバージ・オリンピア、横須賀を出る(2003-12-26)


大型クレーンの右下、正体不明の建物は、原子力空母修理用バージに近い位置に建てられている(08.3.5 撮影)


6号ドック入り口、一番奥の黒いのがYR−95。改装前の姿だ(06.8.5 撮影)


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