強襲揚陸艦が東京で揚陸訓練?


「負傷者」と記者を沖合いのエセックスに運ぶために新港埠頭で待機中のLCAC。胴体中央に兵員輸送用キット


後方からエセックスに接近して、後部のドックに入る直前のLCAC

 米海軍佐世保基地に配備されている4隻の揚陸艦のうち3隻が東京湾に出かけた。2月以降の定期訓練が終了した後の「第7艦隊司令官 詣で」かと思っていたが、今回は様子が違っていた。

 東京湾に出かけた揚陸艦のうち強襲揚陸艦エセックスは東京都など関東8都県市が行った大規模地震を想定した防災訓練に参加し、 避難者を収容する役割を演じていたのだ。エセックスは「避難者」を収容する洋上プラットフォームの任務だったようだが、搭載していた LCAC(ホバークラフト型揚陸艇)にコンテナボックス状の兵員輸送用キットを積み込み、岸壁から沖合いまで輸送する訓練を行った。

LCACは通常の状態では120ホーンにも達する激しい騒音のため積載する車両の要員21名しか収容できない。ところがこのキットは 騒音が激しいLCACでも100名以上の武装した海兵隊員を搭載し輸送できるという。この兵員輸送キットが日本国内で使用されたのは 初めてと思われる。

 防災訓練に便乗した明らかな強襲揚陸、あるいは後方退避訓練が東京湾で行われた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(08.9.1 横須賀新港埠頭にて撮影)


新港沖に停泊するエセックス。艦上のにいるのはNAVYのMH53掃海ヘリ


'2008-9-6|HOME|