RIMPAC帰りの護衛艦、横須賀でミサイル抜き取り



吉倉桟橋に停泊中の「きりしま」のVLSから抜き取られるミサイル・キャニスター(08.9.5 撮影)

8月19日にハワイから横須賀に戻ってきた護衛艦「きりしま」は、吉倉桟橋に接岸した後、別の演習などには出かけていない。
8月19日は、原子力空母ジョージ・ワシントンがキティーホークに代わって横須賀に配備される「予定日」だった。空母の火災事故が なければ、ジョージ・ワシントンもハワイのRIMPAC演習に参加してから横須賀に来る予定だった。
その場合「きりしま」もハワイから横須賀まで空母を護衛するつもりで、横須賀帰港日を決めていたのではないだろうか。

「きりしま」がVLSに積んでRIMPACに連れて行ったミサイルは、いくつかぶっ放したかもしれないが、残りはVLSに 込められたままだった。
9月5日に、ミサイル格納容器ごと「きりしま」のVLSから抜かれて、弾薬輸送用のはしけに積み込まれて陸上施設に動かされた。

夏休みが終了して校庭で子供たちがサッカーをしている長浦小学校までは直線距離で600メートルだ。JR横須賀線のトンネル出口までは 300メートル足らずの距離のところで、海自はミサイルの抜き取りをしている。

「きりしま」は海自の弾道ミサイル防衛(BMD)対応イージス護衛艦4隻の中では、迎撃ミサイルSM3発射能力の付与は最後になる 予定だ。今回のキャニスターの中身はSM3ではないはずだ。
米海軍は横須賀基地にシャイローのほか、イージスBMDシステム3.6搭載駆逐艦4隻を配備している。2010年ころに「きりしま」 のVLSに弾道弾迎撃ミサイルSM3が装備されるとき、日米あわせた迎撃ミサイル発射能力をもつBMD艦船の配置で、横須賀がハワイ やサンディエゴをしのぎ最大の隻数を持つ基地となる。

(RIMPEACE編集部)


'2008-9-6|HOME|