原潜オハイオ、横須賀基地に寄港


横須賀基地12号バースに向かう元戦略原潜オハイオ

元戦略原潜で核ミサイルを積んで海中に潜んでいた原潜オハイオが、10月16日に横須賀基地に寄港した。寄港目的は「休養、補給、 維持」とのことだ。

オハイオの潜水排水量は18,750トン、長さ170メートル超。オハイオ級戦略原潜は米軍最大の潜水艦だ。
これまで横須賀に入港した最大の原潜は潜水排水量ではシーウルフ級の9,137トン、長さでは弾道ミサイル搭載艦からコンバートされた カメハメハの約130メートルだ。オハイオの大きさが目立つ。

弾道核ミサイル24発を搭載していたオハイオ他の4隻は、対地トマホーク搭載・特殊部隊輸送の2つの任務に特化した原潜に生まれ 変わった。2007年会計年度から2008年会計年度にかけて、4隻の改造が完了するスケジュールだ。
SSGNという名前になったオハイオ(SSGN726)は、改造第1号として太平洋艦隊に配属され、2007年10月にブレマートンから 出港した。運用は3ヶ月に一度クルーの交代をする2クルー制で、3回の交代を予定している。計算上は、横須賀が1年間の航海の 最後に近い寄港地となる。

搭載可能な対地攻撃用トマホークは最大154発だが、特殊部隊用の装備・ドライデッキ・シェルターを2つつけると、トマホーク 搭載数は126発となる。

トマホーク発射と特殊部隊運搬の機能だけを図体のでかい元戦略原潜に持たせるのと、攻撃型原潜を数隻運用するのとどちらがいいのか、 という議論が米軍内にもあるようだ。(Norman Polmar氏, Ships and Aircraft of the U.S. Fleet)
しかし、トマホーク最大154発を積んで海中に潜むオハイオのような艦が居ることは、「見えない砲艦外交」の最たるものだろう。

横須賀基地12・13号バースが原子力艦用のゾーンとして機能を始めて、このようなとんでもない原潜までやってくるようになった。

(RIMPEACE編集部) (08.10.16 非核市民宣言運動ヨコスカ 撮影)


12号バースに接岸するオハイオ。艦橋の後ろに2基のドライデッキ・シェルター


'2008-10-16|HOME|