原子力空母、10日ぶりに横須賀基地帰還


横須賀本港に近づくジョージ・ワシントン


回頭直前の空母。バックはつばさ橋。左に南本牧埠頭

5月15日朝、原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀に戻ってきた。検査航海で出港したのが5月6日だから、足掛け10日間検査 航海を続けていたことになる。

きわめて異例の長さが必要だったのは、火災事故の影響が艦内の各部に及んでいて、工事範囲が広くなり、したがって検査に要する時間も 長くなったためと推定される。
本当に「完治」したのかどうかもわからないし、再度の検査航海に出る可能性もある。今後の空母の航海のパターンに注目する必要があ ろう。

出港日の6日は今にも雨が降りそうな天気だったが、帰港日は晴天で大気の透明度も高かった。ブイの間を通って本港に入ってきた空母の 後ろには、大黒埠頭と扇島を結ぶ「つばさ橋」や、ガントリークレーンが並ぶ南本牧埠頭がよく見える。
つばさ橋まで20キロ、南本牧埠頭までは11キロという距離が、いかに近いかを実感させられる。
その距離は横浜市中心部と「動く原子炉」との距離だ。原子力空母の横須賀母港化は、横須賀市内だけの問題でないこともひと目で明らか だ。

(RIMPEACE編集部)(写真は 09.5.15 撮影)


横須賀本港に長々と広がる巨大空母。この後、タグに曳かれて12号バースに向かった


5月15日8時半の横須賀本港の停泊状況。青が海自艦船、赤が米軍艦船。
青字の1:潜水艦、2:ひゅうが、3:うみぎり、4:はまぎり、5:いなづま、6:きりしま
7:むらさめ、8:いかづち、9:たかなみ、10:おおなみ、11:はるさめ、12:しらせ、13:ふたみ
赤字の1:ラッセン、2:マスティン、3:カーティス・ウィルバー、4:ブルーリッジ、5:ジョージ・ワシントン


2009-5-15|HOME|