横須賀に原潜が連続寄港


13号バースに入港した原潜ルイビル(SSN 724)


12号バースの原子力空母ジョージ・ワシントンとのツーショット(2010.5.5 撮影)

原潜ルイビルが5月5日、横須賀基地13号バースに寄港した。ルイビルは2000年12月から01年1月にかけて2週間横須賀に寄港 したが、その後9年以上寄港歴がない。(*訂正あり)
直前の4月27日から30日には原潜ツーソンが横須賀に寄港していて、それまで2ヶ月間、沖合い一時寄港をのぞいて横須賀基地に 接岸しなかった原潜の寄港頻度が急に上がっている。

横須賀基地に原潜が接岸しなかった時期に、外務省と横須賀市長の間でやり取りがあった。
3月10日、外務省北米局地位協定室長が横須賀市長に、いわゆる「密約」問題に関する調査報告の説明を行った。「現時点において、91年 の米国の核政策に基づけば、我が国政府として、岡田外務大臣として、核搭載艦の我が国への寄港はないと、判断している。」という説明 に対して吉田市長は「説明を聞いて、はい分かりましたとは言えない。」と答えた。
一ヶ月後の4月10日、岡田外務大臣が市長に面会、「これまでに公にされた米国の核政策に基づけば、現時点において、我が国政府として は、核兵器を搭載する米艦船の我が国への寄港はないものと判断している。この文書にある91年に発表された米国の核政策に従って行わ れた戦術核兵器の撤去が完了したことは92年に発表されている。
このような我が国政府の判断を更に補強するものとして、4月6日、米国政府は「核態勢の見直し(NPR)」を公表し、核トマホークを退役 させることを発表し、今後も核兵器を搭載する米艦船の我が国への寄港はないものと判断している。」と述べた。
横須賀市長は「非核三原則の堅持については、国の責任において、しっかりと取り組んでいただきたい。自治体にその負担と責任を負わせ ないでいただきたい。」と答えている。(以上、横須賀市の報道発表資料より)

この横須賀市長との会見後、外務大臣は横須賀基地に停泊する原子力空母ジョージ・ワシントンを視察した。
その半月後に、原潜ツーソンが原潜としては2ヶ月ぶりに横須賀基地13号バースに寄港した。

(RIMPEACE編集部)

*訂正:ルイビルは2005年9月22日から28日まで横須賀に寄港していた。今回、4年半ぶりの寄港になる。また、2002年にも 寄港している。(読者からのご教示に感謝します)


横須賀基地13号バースに寄港したツーソン。「尻尾」と艦橋が見える(2010.4.28 撮影)


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