大型原潜ミシガン、横須賀寄港



12号バースに接岸したオハイオ級巡航ミサイル原潜ミシガン。DDS一基を装着している(10.9.28 撮影)
 

9月28日午前、巡航ミサイル原潜ミシガン(SSN 727)が横須賀基地12号バースに入港した。ロサンゼルス級はもとより、シーウルフ級、 バージニア級原潜も13号バースに入るが、海中発射弾道ミサイルの発射ステーションだったオハイオ級の巨体は、浚渫後の13号バース でも入れない。空母の留守中に12号バースに入ってくる。

ミシガンの横須賀寄港は昨年10月以来で、ほぼ一年ぶりだ。この6月末には釜山に寄港しているが、そのときの写真を見てもやはり 背中にドライ・デッキ・シェルター(DDS)を一基積んでいる。ミシガンはDDSを装備したまま任務についている。
巡航ミサイルを大量に装備したまま海中に潜む任務とともに、特殊部隊を発進させるプラットホームの役割も持っている。

2組いる乗組員の交代のために横須賀に寄港したと思われるが、航海途中に生じた不具合の修理も横須賀寄港中に行う可能性がある。 12号バースに接岸したミシガンの潜舵の付け根あたりに、整備兵らしき兵士が取り付いていた。
9月26日付朝日新聞湘南版に「原潜修理・補給も GW用作業員、業務の範囲」という記事が載った。ピュージェット・サウンドの横須賀 分遣隊の約50人が常駐の作業員で「時には潜水艦の小さな修理や補給を手伝うことがある」(米海軍)とのことだ。

航海中の臨時の補修を "Voyage Repairs" という。母港艦船以外の修理は、グアムでも横須賀でも禁じられている。その唯一の例外が、 母港以外の艦船の任務に支障が出ないように行われる "Voyage Repairs" だ。
「潜水艦の小さな修理や補給を手伝う」というのはこの "Voyage Repairs" のほかはありえない。だが、横須賀の艦船修理部(SRF)で 出来ない(行うことを禁じられている)原子力推進機関の修理を行うために来ているのがピュージェット・サウンドの作業員だ。その特別 な修理担当者が手伝わなければ原潜の任務に支障が出るような作業と言うのは、まさに原子力推進機関の修理なのではないか。

GWの修理だけでなく、原潜でもエード・メモワールに違反した修理が行われている疑いが濃厚だ。

(RIMPEACE編集部)


2010-9-28|HOME|