黄海で演習、同時にMDシフトか


佐世保寄港中のミサイル監視艦オブザベーション・アイランド。11月25日に出港した(11.24 撮影)


11月26日午後2時、出港直前の巡洋艦シャイロー(67番、手前から2隻目)

今黄海で行われている米韓合同演習に参加する駆逐艦3隻が、横須賀を出港したのは11月26日午前だった。同日午後、もう一隻戦闘艦 が横須賀を出港した。巡洋艦シャイローだ。

シャイローは米海軍のミサイル防衛(MD)計画に、ミサイル探知・迎撃の試験艦として初期段階から係ってきている。いわばMDの パイオニアとも言うべきシャイローが動くのとほぼ時を同じくして、佐世保に寄港中だったミサイル追跡艦オブザベーション・アイランド が佐世保を出港した。11月25日のことだ。

また25日ころには嘉手納にミサイル監視機RC135S(OF 663)が本国から展開した。ミサイル発射実験などに際して、このRC135S (コブラ・ボール)とオブザベーション・アイランドが、空と海に展開してミサイルの落下地点などを即時に割り出している。

これにMDシステム搭載の巡洋艦が日本近海で待機して、迎撃態勢をとっているのが今の米軍の(黄海の演習以外の)もう一つの北朝鮮 対応のシフトではないだろうか。

嘉手納からのコブラ・ボールの飛行頻度から見て、直ちにミサイルが発射されそうだとは米軍も考えていないようだ。ただ、砲撃後の緊張 がさらに高まった場合に、ミサイル・オプションを北朝鮮が採用する可能性が大きいとみて、監視と迎撃態勢を敷いているのは間違いない ようだ。

(RIMPEACE編集部)


10月に嘉手納に短期間滞在して本国へ戻ったRC135S(後方の白い機体)
同じ機体が11月25日ころから嘉手納に展開中(10.18 撮影)


2010-11-30|HOME|