米韓演習にあわせ、横須賀で日米MD訓練


横須賀基地内で並んで停泊する日米のMDシステム搭載艦。左が「ちょうかい」、右がシャイロー


左から「ちょうかい」、シャイロー、マケイン。右端のカウペンス以外はMD艦(2011.2.21 撮影)

海上自衛隊は、2月28日から3月3日までBMD(弾道ミサイル防衛)特別訓練を横須賀で実施すると2月22日に発表した。 参加艦船について、海自は「ちょうかい」だが、米艦船については明示されていない。新聞報道によればシャイロー、ジョンSマケイン が参加するとか。

海自護衛艦「ちょうかい」は、2月16日に横須賀基地の7号バースに入港した。隣の6号バースには、米海軍BMDの「パイオニア」 の巡洋艦シャイローが待ち構えていた。
基地公開日の前後に横須賀基地の米海軍エリアに停泊することはあっても、ほんの数日で引き上げる海自の艦船が、すでに9日も居続け ているのは、このBMD特別訓練の準備のためだったのだ。

「ちょうかい」は2008年11月にハワイ沖でBMDの発射試験で撃ち漏らした艦だ。「日米の部隊間における連携要領」の訓練には、 「雪辱戦」として挑むつもりかもしれない。
特別訓練の目的に「日米の部隊間における連携要領」が揚げられているが、この訓練の開始時期が2月28日から3月10日まで行われる米韓 合同演習キー・リゾルブ/フォールイーグルと一致している。
北朝鮮のミサイル発射に対する共同防衛を目指す訓練である疑いはきわめて強い。憲法違反の集団的自衛権行使をシナリオに含む訓練が 行われようとしている。

なお、米韓合同演習に米軍空母が加わるとのことだが、横須賀のジョージ・ワシントンは定期修理中で、中東から本国に戻る途中の 空母エブラハム・リンカーンは、米軍の発表によれば第3艦隊のエリア(ハワイ以東)に移動した。
米韓演習に加わり、その後GWの修理中のカバーを行う可能性がある空母は、2月2日にサンディエゴを出港して「統合演習や任務航海の ために西太平洋や中東海域に向かう」ロナルド・レーガンだけとなった。

(RIMPEACE編集部)


2月16日に横須賀基地7号バースに入った海自護衛艦「ちょうかい」(右端のマスト)
(2.17 非核市民宣言運動ヨコスカ 撮影)


2011-2-24|HOME|