原潜コロンビア、タイル剥離させて横須賀寄港


横須賀基地13号バースに寄港した原潜コロンビア(SSN 771)。艦橋の消音タイルの一部が削られている

11月5日10時前、原潜コロンビアが横須賀基地13号バースに寄港した。原潜ルイビル、ハワイ、オリンピアに続く寄港で、横須賀基地への原潜の出入がいつになく激しい。

コロンビアは5月に母港のパールハーバーから任務航海に出た。6月には佐世保に4日間寄港、その後一時寄港を2回繰り返し、8月初めにはホワイトビーチ沖合に一時寄港している。
10月半ばにはシンガポールに寄港して、その後横須賀にやってきた。任務航海の長さから見て、横須賀に寄港したあとはパールハーバーに戻るとみられる。

横須賀に入ってきたコロンビアの艦橋に、朱色の傷がついているのが目立った。原潜の表面を覆う消音タイルが外れたあとだ。潜航中に障害物にぶつかってできた傷のようだ。
船舶と接触したなら、艦橋以外の船体にも傷がついているはずだが、遠目には艦橋以外に傷はなかった。

消音タイルは、潜水中の潜水艦の秘匿性を左右する、機密性がきわめて高い素材だ。航海中に立ち寄った港で修理するのは無理で、母港へ戻ってから張り替え工事をおこなうものと思われる。
潜航中の原潜が何かに衝突する事故は起こりうるし、それが原子炉の事故につながる危険性もある。原子力艦船は決して安全な船ではない。

(RIMPEACE編集部)(2014.11.5 撮影)



13号バースに接岸2時間後のコロンビア。遠目にも朱色の傷跡がはっきり見える


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