無人潜水装置、海自海洋観測艦「にちなん」に


長浦港に停泊する「にちなん」の艦上に、上がオレンジ色の四角い装置登場


四方にスクリュー、フレームに上昇・下降、前進・後退の文字が。海中を移動する装置だ。(2015.4.22 撮影)

横須賀・長浦港に泊まる海自の調査船に、目新しい装置が載っていた。上昇・下降、前進・後退の文字も見える。3次元の動きは空中か水中で使う装置を意味するが、どう見てもドローンではない。 以前「にちなん」が無くした無人潜水装置の2代目だろう。

まだ、ケーブルはビニール袋に収められて、ほかの部分も水に潜った形跡はない。無くした潜水装置を引き上げたのではなく、新たに1台調達したとみられる。5億円の装置だ、と2014年1月29日付 けの朝日の記事に出ていた。

「海自の無人潜水装置なくなる 遠隔操作中にケーブル切断」という朝日の記事は、紛失した場所が津軽海峡だった、と述べている。
海水の温度、流速などを調査するのは、潜水艦がひそめる逆転層の有無の調査につながる。その調査の範囲が琉球弧の島と島の間の海峡から、台湾との間の海域、そしてさらに南シナ海まで広がり うるのが、今回のガイドラインの改定だ。

制海権に直接つながるような海洋調査を行い得る装備を持った海自が、その調査範囲を拡大すれば、緊張緩和とは逆方向の動きを加速させることになる。
横須賀基地は米海軍と海自が隣り合う港だ。そして、わずかな想像力を働かせれば「新ガイドライン」が見えてくる港だ。

(RIMPEACE編集部)


潜水装置は、4日後には艦の後部に移動していた(4.26 平和船団より撮影)


2015-4-28|HOME|