最新揚陸補助艦、横須賀入港


横須賀基地の12号バースを占拠して停泊中のモントフォード・ポイント(T-MLP 1)

なぜか船がいなかった横須賀基地12号バースに、9月17日午後、大型の揚陸補助艦が入った。Mobile Landing Platform 、直訳すれば機動揚陸プラットフォーム。中央がくぼんだ変わった形をしているが、下段のラインが海面と一致するまで船を沈めることができ、LCACが自力で甲板に上がれる仕掛けになっている。

港湾施設が使えない場合に、沖合の大型貨物船からランプを降ろして車両をMLPの甲板におろし、その車両がLCACでスムーズに陸に向かうための洋上プラットフォームだ。この夏の米韓合同「海からの補給」演習では、同様のプラットフォームとしてMCS(筏セット)が組み立てられ、Roll-On/Roll Off Discharge Facility に変身して、貨物船から降りてくる車両などの受け皿となっていた。しかし、上陸地点の沖合で筏を組み立てなければならず、車両を洋上のプラットフォームに降ろすまでに数日かかる。またLCUなども別行しなければならない。

このRoll-On/Roll Off Discharge Facility の機能を丸ごと船に取り込み、3基のLCACの運用能力を付加したのが、この揚陸補助艦だ。米軍が3隻建造を予定し、この1番艦のモントフォード・ポイントが2013年に就役している。

長さは強襲揚陸艦とほとんど変わらない240m、幅はボノム・リシャールより大きく50メートル、排水量は8万1千トン超でボノムの2倍近い。
直前に沖縄の那覇軍港、ホワイトビーチの沖合まで来て、そのあと横須賀にやってきた。

(RIMPEACE編集部)(2015.9.18 撮影)


艦の中央部が大きくくぼみ、車両を並べるスペースが大きくとられ、右側下がった面にLCACのレーンがある


LCACのレーンは3つあり、3基同時に運用できる。船体を沈めることでこのレーンが海面まで下がりLCACが出入りできる


2015-9-19|HOME|