空母修理の放射性廃棄物運搬船、横須賀沖到着


横須賀沖に到着した貨物船トランス・アトランティック。入港前に積載しているのはコンテナ3個

 4月17日の朝、貨物船トランス・アトランティックが東京湾内に到着した。
 横須賀で行われている原子力空母ロナルド・レーガンの定期修理によって排出される放射性廃棄物の、米国への輸送を担うとみられるコンテナ船だ。

 米国連邦政府の業務公告サイトFBOに掲載されている契約条件によれば、横須賀の13号バースへの入港日、レイデイは4月20日だから少し早い到着だ。17日朝に東京湾内に入っ たトランス・アトランティックは、横須賀航路入口を通り過ぎて横浜市金沢区の「海の公園」近くの沖合に停泊した。
おそらくここで待機して、予定通り20日に横須賀の13号バースに接岸するのだろう。

 同じ4月17日には横須賀市が、原子力空母ロナルド・レーガンから貨物船への放射性廃棄物の積み替え作業は4月25日に行われる予定だと発表した。米海軍から情報提供があった のだという。

 横須賀市は発表文書に「原子力空母ロナルド・レーガンの通常のメンテナンス作業に伴う、低レベルの放射能にさらされた物が収められているコンテナの、ロナルド・レーガンから 運搬船への移し替え作業」と書いているが、紛れもなく原子力艦の修理、メンテナンスによって発生した放射性廃棄物を艦外に搬出するということだ。

米軍が「通常のメンテナンス作業」だと主張したとしても、また「コンテナはロナルド・レーガンから直接運搬船に移し替えられ、陸揚げされることはない」と強弁したとしても、動力 装置の修理を行い、放射性廃棄物を艦の外に出すことは、日米両政府の約束であるエード・メモアールの重大な違反行為だ。

 原子力空母のメンテナンスが終盤を迎え、貨物船も到着し、今年も間もなく約束違反の放射性廃棄物搬出が行われようとしている。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(2017.4.17 ヨコスカ平和船団 撮影)



2017-4-18|HOME|