放射性廃棄物、原子力空母から輸送船に移送


12号バースのクレーンにつり上げられて、空母の艦内から輸送船トランス・アトランティックに移動する廃棄物入りのコンテナ(1)


原子力空母(右)から輸送船(左)に空中を移動する廃棄物入りのコンテナ(2)

原子力空母の定期修理で出た放射性廃棄物などをつめたコンテナ3個が、4月25日昼までに原子力空母の艦内から出されて、輸送艦に積み込まれた。

輸送船チャーターのRFPには、腐食性物質、放射性物質を含む廃棄物を積め込んだコンテナを運ぶ、と出ていた。
3つのコンテナのどれに放射性廃棄物が入っていたのか、もしくは3つすべてに入っていたのか、は不明だ。
初めの2個のコンテナの側面は、コンテナ記番号以外に何も書かれていなかった。3つ目のコンテナの側面には小さなひし形のマークが一つ。このマークは昨年までの搬出の時も、いく つかのコンテナについていた。

そもそも原子力空母の定期修理で、なぜ放射性廃棄物が出てくるのか?
原子炉の修理を行わなければ出るはずもない。「原子炉及び動力装置の修理は米国外で行われない」「放射能にさらされた物質は原子力艦が外国の港にいる時には外にだされない」という 約束(エード・メモワール)に明白に違反した一連の行為が行われ、それが放射性廃棄物の搬出という形になって横須賀基地で堂々と行われている。それも定期的に。

ヨコスカ平和船団は、この約束違反を指弾する横断幕を広げ、空母の鼻先で海上抗議行動を行った。

放射性廃棄物を積んだ貨物船トランス・アトランティックは、25日夕方横須賀基地13号バースを出て、米国西部の海軍基地ブレマートンに向かった。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2017.4.25 頼 撮影)


空母レーガンのエレベーター上に引き出された廃棄物入りのコンテナ(3)。特殊なマークが今年もついていた


原子力艦の日本への寄港に際しての「原子炉修理」「放射性廃棄物処理」にかかわる約束違反を問い続けるヨコスカ平和船団


2017-4-25|HOME|