横須賀出港直後の米駆逐艦、衝突事故起こす



船体を傾け、バージに支えられながら横須賀基地に戻ってきた駆逐艦フィッツジェラルド(DDG 62)

6月17日未明、横須賀常駐の米駆逐艦フィッツジェラルドが、民間コンテナ船ACXクリスタルと衝突事故を起こした。現場は伊豆半島石廊崎の南東30キロほどのところだ。

フィッツジェラルドは16日午後に横須賀を出港したばかりだった。相模湾で訓練を行った後、関東の南の航路を横切るように南下したのだろうか?
航路をまっすぐ東に進む民間コンテナ船の前を横切ろうとしたフィッツジェラルドの右舷中央にコンテナ船の船首左側がぶつかり、フィッツジェラルドの艦橋下に大穴があいた。
傾いた駆逐艦を横須賀基地から来た新型のタグ2隻で曳航して、前日出たばかりの12号バースに付けたのは17日19時を過ぎていた。

衝突コースでクロスする場合、相手を右に見るほうが衝突回避措置をとることが決まっている。右舷にぶつけられたフィッツジェラルドに回避義務があったのは明らかだ。
横須賀基地に常駐する米軍艦船が、基本動作をおろそかにして基地の近傍で事故を起こしたのは今年に入って2度目だ。錨地で座礁した巡洋艦アンティータムが、やっとドライドックに 入渠した翌日に、今度は駆逐艦が衝突事故を起こした。

二度あることは...。
原子力空母がいて、原潜もたびたび入港する横須賀基地にかかわる事故は、とんでもない結果をもたらすことになりかねない。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(17.6.17 ヨコスカ平和船団 撮影)



空母の留守中に使っている12号バースに接近するフィッツジェラルド


たまたま横須賀基地に寄港していた駆逐艦デューイ(DDG 105)が、フィッツジェラルド救援に動員された


2017-6-17|HOME|