17.6.25 ヨコスカ平和船団同乗記 その1

衝突駆逐艦、今横須賀で


衝突で陥没した船体の穴の近くに、横須賀SRFの潜水士が乗る船が2隻。水面下の破壊状況の調査中


12号バースで修理を待つフィッツジェラルド。修理前に弾薬などを降ろすためのクレーンが2基、12号バースから延びている

6月25日(日)正午から、ヨコスカ平和船団のボートが軍港の水面を走った。

走り出してすぐに、浦郷弾薬庫の埠頭で弾薬が陸揚げされているのが見えた。日曜日に弾薬関係の作業をするのは珍しい。事前に海保から、壊れた駆逐艦の修理の関係で、横須賀港内を 米軍の船が往来するので、十分に離れて航行するように、という連絡があった。
白いミサイル格納容器・発射装置が弾薬庫に運ばれているのは、大型コンテナ船と衝突事故を起こした駆逐艦フィッツジェラルドから降ろされたものだ。

長浦港から狭い水路を抜けて横須賀本港に入るとすぐに、12号バースに停泊中のフィッツジェラルドが見える。2基の移動式のクレーンのアームが、フィッツジェラルドの艦橋の前と 後ろに延びていた。こちらも日曜日にもかかわらず作業が進められている。

フィッツジェラルドの右舷の大破した船体の穴の下に、小さな作業船が2隻、目刺状につながっていた。SRF−JRMC DIVERSと書かれている船だ。水上に出ている大穴とは 別にその下の船体の、コンテナ船の水面下の艦首がえぐった穴を調べているのだろう。
自力航行ができるように横須賀SRFで修理をしてから本国に戻って、破壊されたフェーズドアレイ・レーダーやイージス・システムの大修理を行う、という手順ではないだろうか。

横須賀本港から長浦港に平和船団のボートが回っていくと、先ほどまでミサイル・キャニスターを降ろしていた弾薬バージが、空身になって本港に向かうのとすれちがった。
ピストン輸送でフィッツジェラルドが積んでいる弾薬を降ろして、修理工事を早く始めたい、という米軍のあせりのようなものを感じた。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2017.6.25 頼 撮影)




弾薬輸送バージから浦郷弾薬庫の桟橋に、フォークリフトとクレーン車でミサイル・キャニスターを陸揚げ中


ミサイル・キャニスターを降ろし終わった弾薬バージが、再び12号バースに向かった。


ヨコスカ平和船団乗船希望者は、ようこそ!ヨコスカ平和船団へにアクセスして、申し込んで下さい。 毎月最後の日曜日に平和船団の船が軍港を走ります。


2017-6-27|HOME|