17.9.24 ヨコスカ平和船団同乗記

国連軍の潜水艦が居るわ、トマホークがあるわ...



浦郷弾薬庫の野積み場に置かれていた、ミサイルなどを格納してあるキャニスターに、LIQUID FUELED の文字が

9月最後の日曜日の24日、ヨコスカ平和船団のボート2隻が今月も、横須賀本港と長浦港を走った。

浦郷弾薬庫の弾薬積み出し埠頭には、バージが3隻もついていたが、その上には弾薬らしきものはなかった。しかし水際から二重の金網で隔てられている弾薬などの野積み場には、白い キャニスターが何本も横たわっていた。
左側に積まれているキャニスターに "ROCKETS LIQUID FUELED" そしてミサイルを示すコード UN0397 が描かれていた。2か月前の平和船団のときに、弾薬バージから陸揚げされ ていたのと同じ、トマホーク入りのキャニスターだ。

この場所に弾薬庫から出されているのは、近く載せる船がいるということだ。弾薬補給艦が横須賀沖に来る、というのも可能性としてはありだが、横須賀を出港する常駐艦が積んでいく、 という方がありうる話だ。
空母レーガンと一緒に出て最近横須賀に戻ってきたシャイロー、空母と入れ替わりで横須賀に戻ったバリー、この2隻がトマホーク積み込みの有力候補だろう。


第4ドライドックで応急修理中の駆逐艦フィッツジェラルド。フェーズドアレイ・レーダーのすぐ下が、壁をはりつけた跡だ

下田沖でタンカーと衝突事故を起こして、傾きながら横須賀にやっと帰ってきた駆逐艦フィッツジェラルド。喫水線より上の衝突部分に、ゆがみがかえって強調される ような金属壁が貼り付けられた。この壁の後ろにあるレーダー関係の配線は、本国で修理しなおすのだろう。



13号バースで、オーストラリアの潜水艦が修理中。マストのうえには国連旗

いつもは原潜や放射性廃棄物運搬船が入る13号バースに、オーストラリア海軍の潜水艦ディシャイノー(SSG 76)が停泊中。9月上旬に海自の吉倉桟橋に停泊していたが、20日に 米海軍基地に入港した。艦首と艦尾はオーストラリアの旗だが、艦橋には国連旗が掲げられている。国連軍の一員として入港している。米軍基地への入港は、朝鮮戦争の国連軍地位協定 に基づいている。
13号バースに入ったディシャイノーの艦橋には足場が組まれ、修理がおこなわれている。国連旗を掲げている船が横須賀基地に入っているのはそれほど珍しいことでもないが、修理工事 をしているのは稀ではないか? 国連軍地位協定5条の施設使用には修理も含まれるのか、またそれはどんな範囲の修理なのか?  そんな疑問が浮かんでくる、オーストラリア潜水艦の13号バースへの修理のための寄港だ。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2017.9.24 頼 撮影)


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