米本国に向け、衝突駆逐艦積んだ運搬船、横須賀出港



横須賀港外錨地を出て浦賀水道に向かう重量物運搬船トランスシェルフ。積み荷は駆逐艦フィッツジェラルド(2017.12.9 ヨコスカ平和船団 撮影)

12月9日朝、駆逐艦フィッツジェラルドを積んだ重量物運搬船トランスシェルフが、横須賀港外錨地を離れた。

トランスシェルフは11月20日に横須賀港沖に到着、24日に船体を半分沈めてフィッツジェラルドを載せた。その時に駆逐艦の船腹に穴があいたとのことで、27日から12月1日 まで横須賀基地12号バースに接岸していた。その間にあいた穴をふさいでいたとみられる。
12月1日に港外錨地に移り停泊していたトランスシェルフがやっと動き出したのが9日だった。
行き先はミシシッピ州パスカグーラとなっている。

アーレイバーク級駆逐艦は、艦番号87番のメイソンまでは、パスカグーラのインガルス造船と、メーン州のバス・アイアン・ワークス(ゼネラル・ダイナミックスの海の分野のユニット) の2社がほぼ交互に作ってきた。フィッツジェラルドはバス・アイアン・ワークス製造だが、米国北東部のメーンまで運ぶよりは近い南部のインガルス社を選んだのだろう。
ちなみにフィッツジェラルドと1番違いの63番ステゼムはインガルス社製だ。

機密の塊のイージス・システムの修理は、やはり横須賀のSRFではできずに製造元まで運ぶことにしたのだろう。ミシシッピ州につくのは、AISデータによれば1月16日(現地時 間)となっている。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)




浦賀水道を南下して観音崎を回り込むトランスシェルフ。行き先は米国南部の造船工場(12.9 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)


2017-12-10|HOME|