放射性廃棄物、横須賀基地で原子力空母から運搬船に移送


横須賀基地12号バースの超大型クレーンでつり上げられ、運搬船に向け「空中遊泳」するコンテナ。中に放射性廃棄物が入っている


後方にそびえる原子力空母の艦内から出されたコンテナが、手前の貨物船に運ばれていく

4月26日に、横須賀基地12号バースに停泊中の原子力空母ロナルド・レーガンから放射性廃棄物を詰めたコンテナがつり上げられ、隣の13号バースに停泊中の貨物船コースタル・ ベンチャーの船腹に降ろされた。コンテナの数は3個。
この荷物を横須賀から西海岸の海軍基地ブレマートンに運ぶために、コースタル・ベンチャーは太平洋を横断して4月19日に横須賀基地に接岸していた。

米国以外で原子炉修理を行わない(ファクトシート)のなら、何故放射性廃棄物が空母の定期修理のたびに出てくるのか?
艦の外に出た放射性廃棄物入りのコンテナは、埠頭に降ろさずつり上げられたまま輸送船に収まるから、廃棄物を日本に出したことにはならない?

ピーターパンも夏の夜の幽霊も地面に足をつけずに移動する。でも物理法則が支配する劇場で上演しようとすると、観客に見えないように細いロープでつり上げなければならない。
放射性廃棄物は横須賀基地の埠頭上を移動するクレーンでつり下げる。でも横須賀基地には降ろしていない、と言い張るのは、いかにも苦しい言い逃れに過ぎない。クレーンを使う しかけが一目瞭然なだけに、苦しさはなおさらだ。

こんなバカバカしい言い訳を繰り返して9回目の搬出が行われた。放射性廃棄物を積んだ貨物船は27日午前に横須賀基地を出港した。
ブレマートンに到着するのは5月半ばの予定だ。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(18.4.26 頼 撮影)


原子炉修理は原子力空母横須賀配備前の約束に違反する、と廃棄物搬出に抗議するヨコスカ平和船団


2018-4-28|HOME|