事故で大穴の駆逐艦、修理中のドックを出る


5号ドックから出てマスターピアに移動した駆逐艦ジョンSマケイン(18.11.28 頼 撮影)


ドライドック入渠中のジョンSマケイン(18.8.17 頼 撮影)

事故で大破して修理中の駆逐艦ジョンSマケイン(DDG 56)が5号ドライドックから出てきた。マスターピア・ウェストに接岸して修理中の駆逐艦ミリウス(DDG 69)の外側に接舷して停泊している。

  ジョンSマケインは2017年8月21日朝、シンガポール沖でタンカーと衝突した。10人の行方不明の兵士はその後、死亡が確認された。
いったんシンガポールに入ったマケインは重量物運搬船に載せられて、修理のために横須賀に向かったが、途中でスービックによって応急措置を施して、横須賀到着は12月5日となった。

クリスマス前の12月20日にドライドックに入ったジョンSマケインは11か月以上ドライドックにつながれ、2018年11月27日にドックから出てきた。
マスターピアに移動したマケインの船体はきれいに修理されていて、衝突で空いた大穴の跡はわからない。

物理的には修繕ができても、10人が死んだその原因までなかったことにはできない。
無理な実働スケジュール、訓練不足、艦内の連絡の不徹底などは、米海軍の海外母港化の流れの中で起きた。横須賀から本国に空母や指揮艦もろとも引き上げることが、一番の解決策に他ならない だろう。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


重量物運搬船に載せられて横須賀港沖に戻ってきたジョンSマケイン。左舷の大穴を一時的にふさいだ跡が生々しい(17.12.5 頼 撮影)


2018-11-28|HOME|