原子力空母定期修理の放射性廃棄物輸送船は今年もコースタル・ベンチャー

原子力空母ロナルド・レーガンの定期修理が今年も横須賀で行われているが、工事で排出される放射性廃棄物を米国に輸送する業者と船のAWARD情報が3月15日付けで米連邦政府の業務公告情報サイトFBOに掲載された。

それによると、横須賀にやってくる放射性廃棄物輸送船は、今年も昨年と同じ貨物船コースタル・ベンチャーだ。

船舶位置情報AISによれば、コースタル・ベンチャーは、3月15日に米国ノースカロライナ州の港を出港して、現在、プエルトリコのポンセに向けて航行中だ。3月23日にポンセに寄港した後、パナマ運河経由で太平洋を渡って横須賀にやってくるのだろう。

契約上の横須賀入港日(レイ・デイ)は4月25日だ。ただし、昨年コースタル・ベンチャーが横須賀に入港したときには、レイ・デイよりも数日前に到着して港外錨地で待機していたから、今年も4月25日より前に入港することもあり得るだろう。

何度も繰り返すが、原子力空母から貨物船に放射性廃棄物を積み替えるということは、日本の港で放射性廃棄物を米原子力艦の外に搬出するということだ。そもそも放射性廃棄物が排出されるのは、原子力空母の動力装置の修理を行っているからだ。

日本での米原子力艦の動力装置の修理と放射性廃棄物の搬出は、1964年に示された日本政府と米国政府の約束であるエード・メモワールに違反しており、市民を危険に曝す暴挙だ。なぜ、日本政府は横須賀とその周辺に暮らす人びとの安全を守ろうとしないのか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


昨年横須賀基地に来たコースタル・ベンチャー。放射性廃棄物を積み込んだ(2018.4.26 頼 撮影)


2019-3-17|HOME|