横須賀配備米軍戦闘艦の推移、2007−21年
2007年以降の横須賀常駐米軍巡洋艦・駆逐艦の推移。黒字は現在横須賀に常駐している艦船
9月8日に駆逐艦デューイ(DDG 105)が横須賀基地に新たに配備された。
一か月ほど前の8月5日にはヒギンズ(DDG 76)、ハワード(DDG 83)が2隻同時に横須賀に配備されている。横須賀常駐艦船の入れ替えなどの動きが激しい。
「デューイはカーティスウィルバーと交代する」(第7艦隊広報官)(9月9日付け、星条旗新聞)、「ヒギンズとハワードは、マッキャンベルとスティザムと交代した」(同紙)。
2019年6月に横須賀を離れたスティザムや、20年7月に離れたマッキャンベルの交代艦が1年から2年、間をおいて横須賀に来たのには、それなりの事情があるのだろう。
これらの交代情報をもとに、2007年以降の15年間の横須賀常駐艦の推移をまとめたのが、上掲の表だ。2007年は、横須賀常駐戦闘艦からフリゲートがいなくなり、空母と
指揮艦以外は駆逐艦と巡洋艦だけになった年だ。
この表から、2015年に横須賀基地常駐艦が2隻(巡洋艦、駆逐艦各1隻)増やされて、巡洋艦3隻、駆逐艦8隻体制になったことがわかる。
そして、2017年に横須賀に配備・常駐していたフィッツジェラルドとジョンSマケインが相次いで衝突事故を起こし、臨時の長期修理を余儀なくされた。海軍の教育・訓練システム
の見直しも行われて、2020年まで駆逐艦の前方配備に割ける数が減っていたのではないか。
その結果、19年後半から横須賀配備艦は駆逐艦が7隻、6隻と減っていった。
今年8月の2隻同時配備で、横須賀常駐駆逐艦は8隻に戻った。これが現在の横須賀前方配備の「定数」と言えるだろう。
今後、本国に戻る駆逐艦があれば、1対1で補充される可能性が高いのではないか。
(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)
8月に同時に横須賀に配備された駆逐艦ヒギンズ(右)、同ハワード(左)(21.9.5 頼 撮影)
2021-9-10|HOME|