空母レーガン、日本海縦断、沖縄近海へ


横須賀出航後、三陸沖で演習、津軽海峡から日本海に入り、朝鮮海峡を抜けて東シナ海北部からフィリピン海へ。
空母ロナルド・レーガンの横須賀出航後の10日間の航跡を推定する。

8月1日、横須賀に8時間ほどの短い「里帰り」をした空母ロナルド・レーガンは、横須賀を出てすぐには南シナ海方面に向かわなかった。

東京湾を出たレーガンは北に向かった。三陸沖で三沢基地に配備されている空軍のF16戦闘攻撃機や海軍のEA18G電子戦機とレーガン空母戦闘群が訓練を行った。(2020.8.7 USNI News)

訓練のあとレーガンは津軽海峡を西進して日本海に入った。6日早朝に2時間かけて津軽海峡を抜けたレーガンは、どこにも寄港せずに8日に朝鮮海峡を抜けて東シナ海に入り、10日に 佐世保から来た補給艦から補給を受けた後、琉球弧を超えてフィリピン海に入った。

日本海を航行するレーガンを護衛していた水上戦闘艦は巡洋艦アンティータムのみだったとみられる。これまでともに動いていた駆逐艦マスティンは、沖縄・ホワイトビーチに寄港して 沖縄海域に先回りしていた。

横須賀への短時間の寄港、日本海をサッと通り過ぎた動き。レーガンの今回の行動の意味は何だったのか。
横須賀でおそらく何十人かの兵士を乗り込ませるために、南シナ海から日本近海に戻ってきたのか。それとも日本海に姿を見せることで、米軍は北朝鮮の動きにも対処する、というサイン を出すのがメインで、横須賀一時寄港はそのついでだったのだろうか。

中国が台湾海峡付近で行った軍事演習に対して備えるためだろうか。レーガンは10日に沖縄近海まで戻ってきた。そしてNAVY.milによれば、11日以降また東シナ海に入っているようだ。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)



8月1日午前に横須賀基地に一時寄港した空母ロナルド・レーガン(20.8.1 頼 撮影)


2020-8-14|HOME|