陸軍LCU積載の運搬船、クウェートから横須賀沖に到着


横須賀沖の錨地で投錨した重量物運搬船トライアンフ(左)


トライアンフが積んできた2隻の米陸軍大型揚陸艇(LCU)(2020.11.7 木元 茂夫 撮影)

11月7日午前、朱色に塗られた重量物運搬船トライアンフが横須賀港沖の錨地に到着した。積み荷は2隻の米陸軍大型揚陸艇(LCU)だった。
この運搬船は、海水を自艦内のタンクに注水して半分沈んで、積み荷の船を海中に流しいれると、タンク内の海水を抜いてもとの喫水にもどる。2017年11月から12月に駆逐艦をそれぞれ 積んで人目にさらされていた重量物運搬船と同じやり方で積み込み・積み下ろしを行う。

今回クウェートから積んできたのは、クウェートに備蓄されている陸軍上陸用舟艇セットの一部とみられる。すでに10月23日には、クウェートからこのセットを構成する浮きいかだセット (MCS:Modular Causeway System)が、大型貨物船により横浜ノースドックに運び込まれている。

クウェートに保管されている陸軍事前備蓄装備(APS−5)のうちの陸軍上陸用舟艇が、中東から極東に移動して横浜ノースドックに備蓄されている陸軍上陸用舟艇セットに合流する始まりで はないだろうか。
もしその流れが確定したならば、米軍は中東よりも東南アジアから極東にかけて揚陸作戦を行う可能性が高い、と考えていることになる。それが南シナ海なのか黄海沿岸なのかはわからないが。

8日にはトライアンフは積み荷の2隻のLCUを降ろして、空荷の状態となった。9日には錨地を離れる予定だ。
クウェートから運ばれてきた2隻のLCUは、横浜ノースドックに入った。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


到着翌日の8日、すでに2隻のLCUは降ろされていた(11.8 ヨコスカ平和船団 撮影)


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