原子力空母定期修理の放射性廃棄物運搬船、4月13日頃に横須賀到着か


米連邦政府の業務公告サイトbeta.SAM.govに掲載された、放射性廃棄物運搬船の募集公告


20フィートコンテナを最低6個積載可能な米国船籍の船の公募で、横須賀の13号バースからワシントン州ブレマートンまで、クラス7及びクラス
8の危険物質を運搬する業務であること、2021年4月13日から16日までがLAYDAYSで、チャーター期間は24日間であることなどが書かれている。

 横須賀基地内で新型コロナウィルスの感染が続いているにもかかわらず、今年も原子力空母ロナルド・レーガンの定期修理が行われている。
この定期修理で排出される放射性廃棄物などを横須賀から米国本土に運ぶ運搬船の募集公告が、米連邦政府の業務公告サイトbeta.SAM.govに掲載された。

 20フィートコンテナを最低6 個積載可能な米国船籍の貨物船の公募だ。横須賀基地の13号バースからワシントン州ブレマートンまで、クラス7及びクラス8の危険物質を運搬する業務だ。
クラス7の危険物質とは、まさに放射性物質であり、クラス8の危険物質とは、腐食性物質だ。

 2021年4月13日から16日までの間がLAYDAYS、入港が可能な期間で、チャーター期間は24日間だ。
 つまり、4月13日から16日までの間には放射性廃棄物運搬船が横須賀に現れて、荷積み作業が行われるのだろう。これまでの定期修理では、荷積み開始の数日前には放射性廃棄物運搬 貨物船が横須賀沖に到着している。

 昨年も横須賀でレーガンの定期修理が行われ、放射性廃棄物運搬船の公募も行われ、運搬船も決定していたが、結局は横須賀からの搬出は中止された。
この昨年の業務公告では、搬出すべき、クラス7とクラス8の危険物質の入った20フィートコンテナは、4個だった。
ところが、今年は「最低6個」に増えている。なぜ増えているのだろうか。昨年搬出する予定だった廃棄物も、実はまだ原子力空母の中に置かれているということなのだろうか。

 この募集公告には、「原子力空母」という言葉も、「ロナルド・レーガン」という名前も載っていないが、13号バースで放射性物質を積み込むということは、原子力空母R.レーガン の定期修理で排出される放射性廃棄物などを運搬する業務であることを示してている。

 放射性廃棄物が原子力空母の定期修理で排出されるということは、原子力空母の動力装置の修理が横須賀で行われていることを意味している。
そしてそれは、原子力艦船の動力装置の修理も、放射性廃棄物の艦外への搬出も日本では行わないと米軍が約束した、1964年8月のエード・メモワールに完全に違反する危険な行為だ。

 厚顔無恥に何度約束違反を繰り返しても、それは許される行為にはならない。約束違反は約束違反であり、やってはならない行為なのだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


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