空母試験航海中の護衛、海自が一手に引き受けか?


帰港した空母ロナルド・レーガンと護衛・支援の海自護衛艦2隻。右後方がまや、左後方があまぎり


空母に続いて浦賀水道を北上するイージス護衛艦まや(21.5.16 頼 撮影)

原子力空母ロナルド・レーガンが定期修理終了後の試験航海に出たのは5月11日だった。
この日、空母の出航より3時間ほどはやく、イージス護衛艦まや(DDG 179)が吉倉桟橋を離れて出港した。

5月16日にレーガンが試験航海から戻ってきて、浦賀水道を北上して横須賀基地に向かったとき、その30分後に空母のあとを追って浦賀水道を横須賀基地に向かったのも、同じ護衛艦まや だった。
今度の試験航海では、米軍の駆逐艦や巡洋艦が空母出航前後に横須賀を出ていくことも、また空母帰港の前後1日以内に横須賀に戻ってくることもなかった。
護衛なしで航海することは考えられない空母レーガンに随伴したのは、海自のイージス護衛艦まやだったのだ。

レーガンが横須賀に帰港した時、錨地には護衛艦あまぎりが停泊していた。前日の夕方からこの錨地で待機していたあまぎりは、空母が目の前を通り過ぎるや否や動き出し、空母のあと を追って横須賀本港に戻った。
あまぎりは、空母が横須賀航路に入って以降の進路を決める航法支援の任務についていたのではないか。

米軍の空母が入出港するときには、米海軍の駆逐艦や巡洋艦が少なくとも一隻は同行したものだった。いつからか、日本本土に近い海域での空母の護衛は、自衛隊が担当するようにな ったのではないだろうか。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


ロナルド・レーガンが横須賀本港に入る直前に動き出して、空母が着岸するのとほぼ同時に吉倉桟橋に戻ったあまぎり(5.16 頼 撮影)


空母帰港の前日、日帰りの航海のあと待機場所の錨地に向かうあまぎり(5.15 星野 撮影)


2021-5-17|HOME|