外来駆逐艦キッド、横須賀寄港



横須賀基地マスターピア・ウェストに停泊する駆逐艦キッド

7月24日朝、駆逐艦キッド(DDG 100)が横須賀基地マスターピア・ウェストに寄港した。
母港のエヴァレットを6月1日に出港、太平洋を西に向かい、7月初めには南シナ海にいた。

これまで横須賀に寄港したことはないが、それでもキッドという艦名は聞いたことがあった。昨年、空母T・ルーズベルトに続き新型コロナに乗組員が大規模に感染したのが、この キッドだった。

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【2020年4月25日 AFP】米海軍は24日、麻薬密輸対策でカリブ海(Caribbean Sea)をパトロール中のミサイル駆逐艦キッド(USS Kidd)の乗組員18人が新型コロナウイルスの検査で陽性となり、 同艦は港に戻ると発表した。
乗組員1人が発症し搬送されたことを受けて医療チームを同艦に派遣し検査したところ、さらに17人の感染が判明したという。検査を続けており、感染者数は増える見通しだとしている。 同艦には通常約300人が乗り込んでいる。

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 すぐにサンディエゴに寄港し、陽性の乗組員を下船・隔離して艦内を消毒し、次のステップで90人近い健康な乗組員を、それまで艦内に残っていた乗組員と交代させた。キッドが再び任務 航海に出たのは6月10日だったとのこと。

おそらく、駆逐艦・巡洋艦クラスの艦内でコロナ感染が拡大した時の、米海軍の対策のモデルケースとなったのではないか。

一年前にはカリブ海で麻薬密輸阻止任務に就いていた駆逐艦が、今は対中国けん制のためか南シナ海に展開し、前進基地として横須賀に寄港している。
COVID-19の渦中から抜け切れていない米軍艦船は、横須賀に寄港しても乗組員が艦外に出ることは最小限にするだろうし、寄港期間も短いのではないだろうか。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2021.7.25 頼 撮影)


キッドの側面には、第23駆逐戦隊のエンブレムが掲げられている


キッドを後方から見る。アーレイバーク級フライトUAの後ろ姿だ


2021-7-26|HOME|