ベンフォールド、海自イージス艦と東シナ海で共同訓練


シンガポール海軍との演習で対空ミサイルSM2を発射した米駆逐艦ベンフォルド(21.7.7 NAVY.milより)


台湾海峡を通過する、横須賀配備の駆逐艦ベンフォールド(7.28 NAVY.milより)

イージス駆逐艦ベンフォールド(DDG65)は、7月6日、7日とフィリピン海でシンガポール海軍と「パシフィック・グリフィン2021」と名付けられた共同訓練を行った。
ベンフォールドは誘導ミサイルSM-2の実射訓練、シンガポール海軍のフリゲート艦ストルワート(FFC72、全長115m、満載排水量3,800トン)は、艦対艦ミサイル・ハプーンの実射訓練を行った。
ベンフォールドは12日頃から西沙諸島、南沙諸島周辺を航行し、15日には給油艦ティペカノー(T-AO-199)から補給を受けた。中国軍の南部戦区報道官は「海空兵力を組織して追跡・監視し、当該海域から退去するよう警告した」と述べている。

ベンフォールドは、28日に台湾海峡を通過した。8月2日に佐世保に寄港したが再び出動し、8月14日、15日には東シナ海で、海自イージス艦「ちょうかい」(DDG176)と共同訓練を行った。
「ちょうかい」も佐世保基地所属。この2隻の行動が本当に2日間の訓練だけだったかどうか、気になるところだ。海上幕僚監部は訓練目的を「海自の戦術技量及び米海軍との相互運用性の向上」としているが、「各種戦術訓練」と発表しただけで、具体的な内容を明らかにしていない。
この訓練とどのくらい近いところを通過したのかは不明だが、8月14日午後1時ころ、ジャンダオ(江島)級小型フリゲート艦(全長89メートル、満載排水量1,500トン)が「対馬の南西130キロを日本海に向けて航行」し、佐世保基地所属の護衛艦「はるさめ」と厚木基地所属のP-1哨戒機が「情報収集・警戒監視を行った」と統合幕僚監部は17日に発表した。

 8月20日からは、ヘリ空母「かが」、護衛艦「むらさめ」、「しらぬい」、潜水艦とP-1哨戒機が参加する4回目の「インド太平洋方面派遣訓練」が11月25日までの日程ではじまる。
東南アジア各国とパラオ、ニューカレドニア、オーストラリアを訪問の予定。これまでの例では、期間中随所に日米共同訓練が入るが、20日現在、発表されていない。

(木元 茂夫)


海自イージス艦ちょうかいと訓練を行うベンフォルド(8.15 NAVY.milより)


横須賀基地に停泊する駆逐艦ベンフォルド(5.30 ヨコスカ平和船団海上行動で 木元撮影)


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