2021.10「空母いずも」への道、また一歩(1)

いずも、F35B発着艦検証にむけ岩国寄港


岩国基地岸壁に接岸した海自艦「いずも」と、岩国基地を離陸するF35Bライトニング戦闘攻撃機(2021.9.30 戸村 良人 撮影)


岩国基地岸壁に停泊する「いずも」。手前は岩国基地滑走路、駐機場、弾薬庫など。(10.1 戸村 良人 撮影)

ヘリ空母「いずも」を改修して固定翼STOVL機F35Bが運用できる空母とする動きが、重大な節目に差し掛かっている。防衛省が、いずもの甲板で実際にF35Bライトニング戦闘攻撃 機の運用の検証を始めようとしている。

「いずも」は9月27日朝、海自横須賀基地を出て30日昼過ぎに岩国基地の岸壁に接岸した。「いずも」は米海兵隊のF35Bを発着艦させて検証を行う、と防衛省は岩国市に説明し た。
検証作業に必要な人員、機材の搭載等の準備のための入港だとのこと。

米海兵隊の F-35Bを 「いずも」から運用させることについては、「いずも」型護衛艦の改修を行えば、事故等の緊急時や 日米共同訓練 といった場合において、能力的には、米軍のF-35B の 発着艦も可能になると考えている。
他方で、改修後の「いずも」を用いて、具体的にどのような場面で日米共同訓練などを行うかについては、現時点で検討中であり、予断をもつてお答えすることは差し控える、と防衛省は 答えた。

米軍のF35Bが「いずも」の甲板を使うことが前提となった空母化であることが、問わず語りのうちに明らかになった。

「いずも」は10月2日に岩国を出港、検証のための航海に出た。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)

[参照資料]
9月30日付け 岩国市の報道通知


防衛省が岩国市に示した「いずもへのF35B発着艦検証作業について」


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