燃料補給艦ビッグホーン、再び横浜三菱ドック入り


1月30日、三菱重工横浜製作所本牧工場にドック入りした燃料補給艦ビックホーン。(2022.1.30星野撮影)


1月12日、横浜ノースドックに接岸したビックホーン。(2022.1.12星野撮影)

 1月30日の朝、米海軍燃料補給艦ビッグホーン(T-AO 198)が、横浜港の三菱重工横浜製作所本牧工場に接岸した。

ビッグホーンは、昨年6月24日から8月12日にかけても同じ三菱重工横浜製作所本牧工場にドック入りして修理を受けていたから、2度目の本牧工場へのドック入りだ。
 前回のドック入りから半年も経たない時期での再びのドック入りだ。一体何故なのだろうか。

 ビックホーンは、今年1月1日にシンガポールを出港して、1月12日に横浜ノースドックに入港していた。横浜ノースドックでは、接岸直後から、「液状産業廃棄物の収集運搬・処理」を専門とする民間業者の廃水処理バージを横付けして廃油などの処理を行い、ドック入りに備えていた。

 三菱重工横浜製作所本牧工場では、2019年4月から5月に横須賀配備の駆逐艦ミリウス(DDG 69)が接岸して緊急修理を受けたのを皮切りに、2020年10月から21年3月まで燃料補給艦ラパハナック(T-AO 204)が、そして21年6月から8月までビッグホーンが、さらに10月から今年1月15日まで燃料補給艦ペコス(T-AO 197)が、それぞれ修理を受けている。
 今回のビッグホーンの再接岸で、三菱重工横浜製作所での米軍大型艦の修理は通算5回目となる。民間企業で米軍の軍艦の修理を行うことが「当たり前」のように既成事実化されようとしている。

 横須賀基地のドライドックで受け入れることのできる数を超えた軍艦の修理を民間企業で行うということは、横須賀・横浜の基地機能の強化であり、ノースドックと鶴見貯油施設を除けば民間港であるはずの横浜港の軍事基地化でもある。


横浜ノースドックに入港後、ビッグホーンは、接岸直後から民間業者の廃水処理バージを横付けさせ、ドック入りの準備をしていた。(2022.1.14読者撮影)

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


2022-1-31|HOME|