外来巡洋艦が横須賀寄港


8月17日、横須賀基地に入港した巡洋艦レイク・エリー。大変分かりにくいが、入船の態勢で接岸している「70」の船だ。
後方には強襲揚陸艦ボクサーが見える(24.8.17 星野 撮影)


左の船が、7号バースに接岸したレイク・エリー。右は横須賀を母港とする巡洋艦ロバート・スモール(24.8.18 木元茂夫 撮影)

8月17日、強襲揚陸艦ボクサー(BOXER LHD 4)が横須賀に入港したのと同じ日に、巡洋艦レイク・エリー(LAKE ERIE CG 70)が米海軍横須賀基地の7号バースに入港した。
ボクサーと同様にサンディエゴを母港とする、外来の巡洋艦だ。

同じ母港の船で、同じ日に入港したからと言って、巡洋艦エリーが強襲揚陸艦ボクサーの随伴艦を務めていたわけではないようだ。
レイク・エリーは7月初めに母港のサンディエゴを出港した後、7月6日にパールハーバーに寄港している。他方、同じサンディエゴを母港とする強襲揚陸艦ボクサーが母港を出港したのは7月半ばで、ハワイに着いたのは7月23日のことだった。

レイク・エリーは7月19日に給油やその他補給のため、短時間グアムに寄港した後、東南アジアの海域に向かい、7月24日にはバラバク海峡を通過している。

8月7日、そして米インド太平洋軍の事前の発表によれば8日まで、レイク・エリーは南シナ海で、フィリピン海軍の哨戒艦ラモン・アルカラス(BRP RAMON ALCARAZ PS 16)、フリゲート艦ホセ・リサール(BRP JOSE RIZAL FF 150)、カナダ海軍のフリゲート艦モントリオール(HMCS MONTREAL FFH 336)などと共同訓練を行った。
なお、米インド太平洋軍の事前の発表にも、レイク・エリーの公式フェイスブックに掲載された報告にも、米、フィリピン、カナダ、オーストラリアの4カ国共同訓練と書いてあるのだが、なぜかオーストラリア海軍がどのように参加したのかは触れられていない。

上記の共同訓練以外に、レイク・エリーが東アジアや東南アジアの海域で何をやっていたのかは今のところはっきりしていないが、今回の任務航海では、空母の護衛ではなく、VLSを装備した対地攻撃ミサイル発射艦としての活動を行っていたのではないか。
米軍の対中国戦争構想の一つ、DMO(分散型海洋作戦:Distributed Maritime Operation)に示されているイージス艦の使い方だ。

8月17日に横須賀に入港して7号バースに接岸したレイク・エリーは、2週間近く経った8月30日の時点でもまだ、滞在を続けている。
何らかのメンテナンス作業を行っているのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


8月25日のレイク・エリー(24.8.25 星野 撮影)


左舷後方に、バージが横付けされている(24.8.25 星野 撮影)


2024-8-30|HOME|