イタリア海軍フリゲート艦、海自横須賀基地入港
3月27日に海自横須賀基地逸見岸壁に接岸したイタリア海軍フリゲート艦アントニオ・マルチェリア(25.3.28 木元 撮影)
アントニオ・マルチェリアの艦首部。イタリア海軍の紋章の旗と127ミリ砲(25.3.28 木元 撮影)
タラップに立つ若い乗組員(25.3.28 木元 撮影)
イタリア海軍の軍艦旗(25.3.28 木元 撮影)
3月27日、イタリア海軍のフリゲート艦アントニオ・マルチェリア(ANTONIO MARCEGLIA F 597)(満載排水量5950t、全長142m、2019年就役)が横須賀に入港した。
これでイタリア海軍艦艇の横須賀寄港は3年連続となった。
23年6月に、哨戒艦フランチェスコ・モロシーニ(FRANCESCO MOROSINI P 431)(満載排水量6270t、全長132.5m、2022年就役)が入港。
24年8月には、今回と同型のフリゲート艦アルピーノ(ALPINO F 594)(2016年就役)と、軽空母カブール(CAVOUR C 550)(満載排水量27,100t、全長236.5m、2008年就役)が入港。
この連続寄港の背景には、何があったのか。
24年6月に合意された「日伊アクションプラン(2024-2027)」は、「2023年1月、両国関係を戦略的パートナーシップに格上げして以来、日本とイタリアは、価値と原則を共有する同志国として、二国間協力を一層強化してきた」という文言ではじまり、「自衛隊とイタリア軍の共同訓練、日本への寄港を含め、インド太平洋におけるイタリアの関与の増大に伴い、安全保障分野における更なる二国協力と共同の方途を探求する」、「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)、2035 年までに次世代戦闘機を開発するプロジェクトを、対等なパートナー シップの精神の下、円滑に実施するため、緊密な連携を維持し、GCAPを活用し、両国の先端技術を活用した産業協力を促進する」とある。
日英伊の次期戦闘機共同開発を協議する課程で、日本・イタリアの防衛協力も拡大したということであろう。
24年8月には寄港した艦艇を含めて関東南方から沖縄東方までの海域で「日豪伊独仏共同訓練」を実行し、空自とイタリア空軍は、それぞれステルス戦闘機F-35Aを4機、空中給油・輸送機KC-767を1機参加させて三沢基地で「日伊共同訓練」を行った。共通の装備をもっていることは、これからも共同訓練の拡大が想定される。
24年10月には日伊防衛相会談がイタリアのナポリで開催され、「自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、一層緊密に連携していくことで一致」した。
イタリア海軍艦艇の、横須賀、そして日本の港への寄港はこれからも増加しそうである。
(木元 茂夫)
2024年8月に寄港したフリゲート艦アルピーノ(24.8.27 木元 撮影)
同じく24年8月に寄港したイタリア海軍軽空母カブール(24.8.25 木元 撮影)
2023年6月に寄港した哨戒艦フランチェスコ・モロシーニ(23.6.23 木元 撮影)
フランチェスコ・モロシーニは23年6月21日に入港した(23.6.21 木元 撮影)
フランチェスコ・モロシーニの127ミリ砲(23.6.21 木元 撮影)
2025-3-31|HOME|