横須賀で定期修理中の原子力空母、放射性廃棄物運搬船の入港は4月8日頃か

放射性廃棄物運搬船の募集とみられる、米連邦政府の業務公告サイトSAM.GOVに掲載された公告

入札公告には、20フィートコンテナを少なくとも6個、うちクラス7及びクラス8の危険物を4個、
横須賀からピュージェット・サウンドまで運ぶ米国船籍の船の募集であること、
2026年4月8日から10日までがLAYDAYSで、チャーター期間は23日間であること
応募締切が2026年2月5日であることなどが書かれている。

入札公告に添付されているPDFファイルの文書の1つに掲載されている図。
12号バースに設置されている大型クレーンを使って、放射性廃棄物入りコンテナなどを原子力空母から搬出し、13号バースの貨物船に移送することを示している

昨年4月17日に行われた、放射性廃棄物入りコンテナの原子力空母からの搬出と貨物船への移送作業。
12号バースに設置されている大型クレーンで放射性廃棄物入りコンテナを吊り下げて、貨物船に運んでいる(25.4.17 星野 撮影)
1月29日、米連邦政府の業務公告サイトSAM.GOVに、20フィートISOコンテナ少なくとも6個を、横須賀基地の13号バースから米国ワシントン州ブレマートンのピュージェットサウンド海軍造船所に運ぶ業務に従事する米国船籍の貨物船を公募する入札公告「23-day Dry Cargo Time Charter」(Notice ID:N3220526R6042)が掲示された。
この入札公告によると、6個のコンテナのうち4個は「クラス7」及び「クラス8」の危険物質(hazardous material)だ。「クラス7」の危険物質とは放射性物質であり、「クラス8」は腐食性物質だ。
実はこれと同種の業務の入札公告は、この時期になると毎年のように掲示され続けてきたが、例年と同様に今年のこの公告にも「原子力空母」を意味する言葉は書き込まれていない。しかし、この業務内容は、まさに横須賀で原子力空母が行っている定期修理によって排出される放射性廃棄物などを、米国本土に運ぶことを意味している。
1月29日の入札公告によれば、今年の4月8日から4月10日までがLAYDAYS、つまり入港可能な期間で、チャーター期間は23日間だ。
つまり、4月8日から10日までの間に放射性廃棄物運搬業務に従事する貨物船が横須賀基地の13号バースに入港する予定だ、ということになる。
13号バースの隣の12号バースでは、原子力空母ジョージ・ワシントン(GEORGE WASHINGTON CVN 73)が現在停泊し、定期修理を行っている。
放射性廃棄物運搬船は、4月8日から始まるLAYDAYSの数日前には東京湾内にやって来て待機している可能性が高い。
例えば、昨年も、横須賀基地で定期修理を行った原子力空母ジョージ・ワシントンからの放射性廃棄物の艦外搬出と貨物船への積み込みが行われたが、米本土への輸送業務を担った貨物船オーシャン・フリーダム(OCEAN FREEDOM)は、4月9日から始まったLAYDAYSよりも10日ほど前の3月31日に横浜港の大黒ふ頭P-2バースに入港していた。
横須賀では、原子力空母が配備されてから毎年のように1月から春にかけて定期修理が行われてきた。
定期修理では動力装置の修理も行われ、それゆえに放射性廃棄物が発生する。その放射性廃棄物を横須賀基地に在港したまま艦外に搬出し、貨物船に積み込んで米国のピュージェットサウンド海軍造船所に運ぶ、という行為も繰り返されてきた。
しかし日米両政府は、1964年8月にまとめられた覚書「エード・メモワール」で、日本に寄港する米軍の原子力艦船の動力装置の修理も、放射性廃棄物の艦外への搬出も、日本国内では行わないと約束したはずだ。
つまり、米軍は約束違反の行為を繰り返し、日本政府は米軍が約束違反の危険行為を行っていること知りつつ黙認し続けてきたということだ。公然と約束違反が行われて主権が踏みにじられようとも、米軍に従順であり続けることを優先してきたのが、現在の「日本政府」だ。
公然と約束を踏みにじる米軍の行為も、それを知りながら黙認し続ける日本政府の行為も、決して許されることではない。
ところで、今回の広告の募集締切日は2月5日であり、契約締結日は未定だ。
今後公示されるであろうAward Noticeによって、請負業者が公表されるはずだ。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)

現在、原子力空母ジョージ・ワシントンは横須賀基地の12号バースで定期修理を行っている(26.1.25 星野 撮影)
2026-2-14|HOME|