故障でGワシントン空母打撃群を離脱した駆逐艦、横須賀入港

横須賀基地の6号バースに停泊している駆逐艦ベンフォールド(「65」番の船)。昨年までは横須賀を母港にしていた。
なお、6号ドックに第7艦隊旗艦のブルーリッジが入渠しているのが見える(26.8.16 星野 撮影)

ベンフォールドの艦橋側の煙突に取り付けられているエンブレムは、横須賀の第15駆逐戦隊のものではなく、第31駆逐戦隊のもののようだ(26.8.16 星野 撮影)

8月13日の朝、横須賀基地に入港したベンフォールド(矢印のところ)(26.8.13 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)
8月13日の朝、駆逐艦ベンフォールド(BENFOLD DDG 65)が横須賀基地に入港し、6号バースに接岸した。
ベンフォールドは2015年10月から2025年9月29日まで、横須賀を母港としていたアーレイ・バーク級の駆逐艦だ。現在は米ワシントン州にあるエバレット海軍基地を母港としていることになっている。
しかし今年6月から、西太平洋に出張ってきてジョージ・ワシントン空母打撃群の一員として行動していた。
6月後半には「バリアントシールド演習」に参加し、7月15日から5日間、沖縄のホワイトビーチに寄港した。
しかし、最近、ジョージ・ワシントン空母打撃群はインド洋に向かったにもかかわらず、ベンフォールドは行動を共にせず、マラッカ海峡を通過しなかった。なぜか。それは、7月24日に南シナ海で、発電機に関連する機関故障によって動力を喪失する事故を起こしていたからだ。
米海軍協会のニュースサイトUSNI Newsが同協会あての第7艦隊の声明として報じた記事によれば、「動力の喪失により、乗組員は調理施設(ギャレー)、トイレ、空調設備を利用できない状態となった。飲料水の供給にも影響が出た」という。
同記事によると、その状態は4日間続いたという。
7月28日にベンフォールドはフィリピンのスービックにたどりつき、乗組員は翌日に「契約済みの艦外宿泊施設へ移動した」という。
「米海軍艦船修理廠及び日本地区造修統括本部」(SRF-JRMC)の担当者がスービックで同艦を出迎えて修理を行い、電源は7月30日にようやく回復したのだという。
南シナ海でトイレも空調も使えない状態で、乗組員たちがどのように過ごしていたのかは不明だ。
USNI Newsによれば、乗組員の食事の提供については、ジョージ・ワシントン打撃群の巡洋艦ロバート・スモールズ(ROBERT SMALLS CG 62)が支援をしたのだという。
スービックに出張してきたSRF-JRMCによる修理は8月7日まで続き、ベンフォールドは8月8日にスービックを出港して8月13日に横須賀に入港した。
USNI Newsによれば、故障の原因は調査中とのことだ。
空母打撃群の一員としてまさに「最前線」の南シナ海に展開していた駆逐艦が、機関故障で動力を失い、数日間にわたって調理施設もトイレも空調も使用できず、乗組員への飲料水の供給にも影響が出る事態を起こしたことは、米軍にとって深刻な事態だろう。
中国の目の前で「世界最強」を誇示するはずの活動の最中に、とんだ失態を見せてしまったのだから。しかも、イランを威嚇するためにアラビア海に向かう空母打撃群の艦隊のうち1隻が欠けてしまったのだから。
(RIMPEACE編集部 星野 潔)

昨年9月28日、本国のエバレット基地への配置転換のために横須賀を出港する前日の駆逐艦ベンフォールド(左側の船)。
艦橋側の煙突に取り付けられているエンブレムは、まだ第15駆逐戦隊のものだ(25.9.28 星野 撮影)
2026-8-17|HOME|