米海軍のコロナ対策を横須賀から見る(3)

岩国艦載機部隊の行動規制は? FCLPは?


艦載機の訓練は、激しさを増している。訓練後岩国基地に戻ってきたスーパーホーネット。(2020.4.17 戸村 良人 撮影)

空母は船と艦載機が一体となった兵器システムだ。岩国から飛来する艦載機部隊もまた、乗艦前のROM(行動規制)を2週間行っているのだろうか? 岩国での飛行訓練は激しさを増しているが、岩国基地に着陸してから次のフライトまで、パイロットは行動規制のための宿舎に閉じ込められているのだろうか?

艦載機が空母に展開する前に、基地の滑走路を空母の飛行甲板に見立てて行うFCLPは必ず行わなければならない。これまで硫黄島を主体にして行ってきたFCLPが、今回のコロナウィルス対応態勢の中で、ROMの条件を確保しながら、航空自衛隊基地で行えるのだろうか?

岩国基地から艦載機が動かずにFCLPが実施されると、岩国基地周辺住民は想像を絶する騒音に襲われる。厚木や横田基地で分散実施されても、基地周辺住民が騒音に襲われることに変わりはない。

空母乗組員のROMは4月9日に始まっている。2週間で終了して検査に数日かかっても、4月最後の週には、乗組員が空母に乗り、海に出る日も近い。その前後に行われるであろうFCLPがどこで行われるのか、差し迫った問題だと思う。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


岩国基地は空母艦載機と海兵隊戦闘攻撃機、海自の大型偵察機などが常駐する一大航空基地だ(2019.4.9 頼 撮影)


2020-4-20|HOME|