米海軍のコロナ対策を横須賀から見る(5)

横須賀に寄港した外来米艦船の動き


3月26日から月末まで2号バースに寄港した駆逐艦ラファエル・ペラルタ(DDG 115)(20.3.29 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)


4月7日から14日まで2号バースに寄港した駆逐艦ラッセル(DDG 59)(右)。左はジョンSマケイン(4.9 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)

コロナウィルスの航海中のまん延を防ぐために、乗艦前2週間の隔離をはじめとする施策が実施された3月25日を挟んだ1か月余りの期間に、横須賀基地に寄港した外来の艦船は3隻(延べ4隻) だった。

1月に空母Tルーズベルト戦闘群のメンバーとして、駆逐艦ラファエル・ペラルタとラッセルがサンディエゴを出港した。この2隻の駆逐艦は、2月8日から5日間、同時に佐世保に寄港している。 そのあとラッセルは3月20日に横須賀基地に寄港、翌日出航している。外来の船としては異例の短さだ。
この時期は、日本もコロナで危険だ、という認識はすでにあっただろう。3月24日に13号バースに接岸寄港した原潜キー・ウェストも、まるで沖合一時寄港のように6時間後に出航した。
外来艦の短期間の寄港が続いた。

3月26日に寄港したラファエル・ペラルタと、4月7日に再寄港したラッセルは、艦内待機の方針のもとに、メンテや補給に必要な日数分横須賀にとどまったあと、出航していった。
乗組員にとっては、サンディエゴに帰港するまで、今後どこの港に寄港しても上陸できない航海が続くことになる。

原潜の日本の基地への寄港は、3月初めの佐世保沖合一時寄港からあとは、キー・ウェストの横須賀短時間寄港だけだ。潜水艦艦内でコロナ感染が広がれば、水上艦以上に悲惨なことになる原潜 は、できるだけ任務航海中の寄港を少なく、短くしていると思われる。
日本の基地がしばらく「原潜フリー」になるかもしれない。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


空母の手前の13号バースに接岸中の原潜キー・ウェスト(3.23 頼 撮影)


2020-4-24|HOME|