さらに危険なオスプレイ・CV22が横田基地に!(11)

横田のCVは日暮れて飛び立つ−2

CV−22オスプレイを含む、特殊作戦コマンドの航空機の任務飛行は、飛行計画作成から始まる。飛行ルートの選び方の注意点が指示書にはあげられている。

1.明るいエリア、道路、人口密集地を避ける。
2.航空標識や空港の近くを避ける。他の航空機の飛行に影響を与えたり、自機がレーダーに捕捉される危険があるから。
3.南北方向に拡がる広い谷を通る場合は向かい風で、できれば月光の当たっている側を飛行せよ。乱気流や月の光による影を避けることができるし、地形を参照しながら飛ぶことができる。
4.狭い谷間を東西方向に通るように計画せよ。その場合、東から西に飛ぶか、西から東に飛ぶかは月の位置により決まる。地形が見やすく、月の影が避けられる。
5.月の出、月の入りの低高度の月にまっすぐ向かうコースは絶対に避ける。他にコースがとれない場合は、ジグザグに飛行すべきだ。
6.コースの途中で自分の位置と到達までの時間をチェックするポイントを選んでおくべきだ。
以下、略

また、直線ルートから次の直線ルートに移行するポイントの選び方についても、一目でわかる地形上の特徴や人工のものにしろ、などの鉄則ととともに以下のきまりが書かれている。
「月の角度と光量を考慮せよ。方位を変えるポイントは、近くの地形で生じる影の中に入ってはならない。機体の正面にある月は、ポイントの発見を困難にする」

特殊部隊を目的地に運ぶため、低空飛行が特殊作戦コマンドの航空機の主要な飛行方法となっているが、その低空飛行が原則として夜間に、目撃されるリスクを最小にするようにコースを設定することが求められている。指示書には、月の光と飛ぶべきコースの関係が詳しく記述されている。

弱い光を増幅させて、夜間でも地形や飛行の脅威となるものを認識できるナイト・ビジョン・ゴーグルを付けたパイロットにとって、月の光は昼間の太陽を裸眼で直視するのと同じ脅威になる。その飛行に慣れ、月を味方につける訓練は、その時期の月の出、月の入りの時間を考慮した飛行開始時刻、飛行時間でもって行われる。
CV−22が夜間の訓練を行う場合、日米で合意されたオスプレイの夜間飛行制限や、横田基地の運用時間とは違う飛び方をすることが考えられる。

(RIMPEACE編集部) 


Emerald Warrior 2015 演習で、夜間にCV−22からロープを伝って地上に降りる兵士(2015.4.21 USAF photo より)


2015-7-11|HOME|