さらに危険なオスプレイ・CV22が横田基地に!(7)

低空飛行訓練ルート以外に訓練拡大も

横田配備が通告されたCV−22オスプレイは「米軍の各軍種の特殊作戦部隊等を輸送する任務を持って」いる(中谷防衛大臣)
特殊部隊の輸送先は、パスポートを見せて入国するようなところではない。敵国などに潜入し、またそれと知られないうちに撤退するためにつかわれる航空機だ。任務中の飛行は、レーダー探知を 避けるための低空飛行が主になる。

夜間に低空飛行訓練をおこなう空域として、米軍がねらっているのはどこだろうか?
日本本土の訓練空域で陸上にあるのはそれほど多くない。対地攻撃訓練を艦載機や海兵隊機が行うのは、関東では群馬などの上空のホテル(H)空域、中国地方では中国山地に拡がるエリア7だ。 これらの空域は地表から訓練空域になっていて、垂直機動の訓練で低空まで使えるが、ジェット戦闘機などが地上100mの高さまで急降下してくるわけではない。

普天間配備のMV−22オスプレイは、オレンジルートなど海軍・海兵隊が「管理」しているルートで低空飛行訓練をおこなう、と配備前の環境レビューに出ていた。空軍が飛ばすCV−22は、 別のルートを開発するとみなければならない。
ルート管理上海軍・海兵隊機が優先されるオレンジルートなどに、低空飛行の回数がはるかに多いCV−22が割り込むのは困難だろうし、CV−22の訓練計画も制約される。「自前」のルート つくりを目指すとみられるが、その対象空域は、横田から近く、これまでも米軍が自衛隊と調整して使っているホテル空域だろう。

ホテル空域は自衛隊の利用する空域なのだが、実際は艦載機が厚木から飛んで対地攻撃訓練をおこなっている。「訓練場所については、主に、米軍の施設・区域のほか、自衛隊の訓練空域等を予定 していると米側から説明を受けております。」(中谷防衛大臣)
このホテル空域が、自衛隊の訓練空域等と言っている空域に該当する可能性が大きい。 沖縄本島の北部訓練場に設定されている地形追随飛行訓練ルートをホテル空域の中に何本か設定して、極端に低い高度での飛行訓練を繰り返すのではないだろうか?

(RIMPEACE編集部) 


中央の"H"と示されているのがホテル空域。(航空自衛隊中部航空警戒管制団作成資料より)


2015-5-29|HOME|