68トンの燃料が地下に!
福生市議 遠藤洋一の報告

- 平和資料協同組合は10月7日、立川で記者会見を行った。記者会見には代表の梅林さんと、横田基地の地元、福生市議の遠藤が参加した。
- 昨年10月横田基地で発生したジェット燃料漏れ事故に関する、米国の情報公開法によって得られた事故の報告書の分析結果についての記者会見だ。公開された調査報告書、分析結果、軍内部通信、会議録などから昨年の横田基地で事故の重大性、過去にもこうした事故のあった可能性や、アメリカ軍や防衛施設庁による地元自治体への情報のコントロールの問題などが浮かび上がってきた。
- 68キロリットル(ドラム缶340本分)ものジェット燃料はどうして漏れ出したのか。その後の処理はどうなっているのか。地元自治体へは、いつどのように知らされたのか。なぜ遅れたのか。などなど、横田基地の抱える問題点を提起する記者会見となった。その内容を以下に短くまとめた。
そもそも事件は
- 公開された資料によれば、1993年10月21日から、横田基地ではビバリー・モーニング演習が行われていた。有事の備えと基地内駐機場における飛来する航空機への燃料給油の訓練だ。今回は、通常は航空機の駐機が全く無い基地東側で行われた。老朽化した給油設備のため制御ポンプの底からジェット燃料が漏れて出していた。米軍は最初は無視をしたが、漏洩した燃料の量が判明するにつれ、ことの重大さに気が付いて行く。公開された米軍側の資料による経過は、次頁の日誌を見てほしい。
- この時期、朝鮮半島情勢は緊迫していた。北の開発した「ノドン1号」ミサイルが日本まで届くのか、と言った記事が新聞をにぎわしていた。横田基地が朝鮮有事の想定でこうした基地施設の訓練をしていてもおかしくない時期だった。事故はこうした国際情勢の中で起こった。
- 大量の燃料漏れは米軍内部でも重大な関心を呼んだ。発表された内部通信でも「諸君は今スポットライトを浴びている。空軍の参謀長以下軍の上層部は、18000ガロンの油漏れの件で、横田が関心の的になっている」と書いている。
- 米軍は、ことの重大さに大いにあわてた。11月9日には要請された調査費用30万ドルが手続きを待たずに12日には送金される一方、技術者が急派されるなどなど、比較的素早い対応がなされ、調査が始まった。
遅れた連絡
- では、燃料漏れ汚染の影響を最も受ける地元自治体への連絡はどうだったのだろうか。例えば昭島市などは市民の上水道の100パーセントを地下水に頼っている。過去にも、こうした燃料漏れによって、基地付近の家庭の井戸が全滅したこともあった。
- しかしながら今回の事件に関しては、米軍並びに防衛施設庁の地元自治体への連絡はお粗末極まるものだった。事件発生から約2週間たった11月4日、地元自治体は東京都庁での新聞記者発表によってやっとこの事態を知ることになった。
- 周辺自治体は、通報の遅れに対する事実経過の説明や抗議、現場確認などの申し入れを行ったが、全く回答はなかった。なんと、6月に一枚の簡単な報告書がファックスで送られてくるまで、地元自治体は直接何も知らされてはいないのだ。
- しかしこれらのことも、公開された11月1日の文書では、「地元の市長たちにはまだ知らせないだろう」とか、2日に来日したアピン国防長官の離日までは記者発表をしないとか、情報のコントロールがはっきりと示されている。これが、米軍と自治体との「関係」の実態なのだ。
- 過去の汚染の究明
- 今回の汚染は場所も原因も特定されているので、それなりに対策をたてやすい。しかし、今回の米軍の報告で判明した重大な点は、過去にあった相当に大規模な汚染についてだ。これはたまたま明らかになったことであって、ほとんど情報がない。
さらに広範囲にわたる基地内の土壌や地下水の系統的な調査と対策が必要だ。
内部文書によれば米軍は今回の汚染に関しては改善策を実施しようとしているが、過去の汚染の改善には費用を出さないとしている。市民、自治体、国の協議が必要だ。
福生市議会議員 遠藤洋一
米軍発表横田基地地下汚染状況資料
|横田基地内燃料漏れ事故経過|

'97-6-21|HOME|MISAWA|YOKOTA|ATSUGI|IWAKUNI|SASEBO|OKINAWA|AIR|SEA|SONOTA|