公開質問状に、広島防衛施設局の対応は!?


ピースリンク広島新田秀樹世話人から『岩国基地の騒音問題』についての公開質問状を読み上げ手渡した

国の補助金カットやそれに追随する県や市議会保守系会派の厳しい圧力、愛宕山開発や 当初予算の否決等困難な状況が続く。それも全て厚木からの艦載機移駐問題が原因で、59 機もの航空機で今以上に大きな環境の悪化が危惧されるからだ。

2月中、市内各所で広島防衛と岩国市共催で住民説明会が開催された。
この会場で配ら れた国の資料に大きな疑問が残った。航空機が今の倍に成るのに、騒音は僅かしか増えて いない。具体的に言えば今の326 回という飛行回数が再編後、機数が倍になっても63回し か増加しないと言うトリックだ。

明らかに数字を小さく取り込んでいるとしか思えない国 の策略。さらに厚木基地や普天間基地の飛行時間は国との取決めで朝の6時から22時ま で、これに比べ岩国基地は30分長く6時半から23時まで飛行が許されている。こうした条件を勘案 して作った飛行データーを入力し作成された騒音予測コンターはまやかしだ。

筆者(田村)と、ピースリンク広島・呉・岩国は、これらの疑問の核心を13項目にまとめ公開質問状を作成、4月16日に広島防衛施設局へ持参した。

防衛省の回答拒否に大きな反響 翌日、前言を撤回!

 当日、広島防衛施設局では広報官ら2名が対応、質問状は受け取ったものの広報官の口 から出た次の発言に皆、耳を疑った。
「これまでの貴団体からのご質問に対しては 行政サ−ビスの一貫として回答してきたが、今後はご要請は賜るもののそれぞれのご質問 についてはその対応は差し控えたいと考えているのでご理解を賜りたい」…つまりこれか らは市民は相手にしないと言う回答だ。

これには取材していたマスコミも驚嘆、広報官へ厳しい質問が集中した。
これでは2月 に開催した説明会で国の「今後も疑問や質問には誠意をもって答える」と言った発言はみ なウソだったのか?
翌日の新聞記事も大きく報道した。

 ところが一夜明けた17日夕、広島防衛施設局の西浦正明基地対策室長から筆者(田村)に電 話が入り、前日の対応を陳謝した上で回答拒否を一転して撤回、質問にも対応するしマス コミへもこうした流れを説明したいという連絡があった。

  防衛省がこの度の対応は誤りだったと認めた意義は大きいが、本題は別だ。質問に誠意を持 って応え、正しい騒音予測を示すと共に艦載機移転案を撤回する事こそが先決だ。

(田村順玄・岩国市議)(写真は16日、広島防衛施設局内で。ピースリンク広島・呉・岩国 提供)

[関連するページ]
低めに作られた、岩国「艦載機移駐後の騒音予測」のコンター(2007.4.13)
広島防衛施設局などへの公開質問状「米空母艦載機の厚木基地から岩国基地への移駐」に伴う騒音問題について(2007.4.16)


「一般市民の質問には答えない」というのは、どのレベルか、広報官自身か?局長レベルかと追求
答えは「防衛施設庁として」ということのみで、あとは同じことの繰り返し


'2007-4-19|HOME|