あのハリエット、呉に現れる


呉・広港沖合いに停泊する貨物船ハリエット(2010.5.22 撮影)


広弾薬庫の桟橋での荷揚げ作業(2010.5.21 撮影)

原子力空母ジョージ・ワシントンの定期修理で出た放射性廃棄物を米本土に運んだ貨物船が、広島県呉の広港にやってきた。
4月16日に横須賀を出て5月1日(日本時間、以下同じ)に米国ワシントン州のピュージェットサウンド海軍造船所に到着した貨物船 ハリエットは、放射性廃棄物を陸揚げして、翌日タコマ港に向かった。

タコマは米陸軍第一軍団司令部があるフォート・ルイスに近く、陸軍物資の積み出し港でもある。
5月4日夜中にタコマを出港したハリエットは呉に直行した。川上・広・秋月の米陸軍が管理する弾薬庫に、フォートルイスの第1軍団 から軍事物資が運ばれたとのではないか。

ハリエットの広港沖合い到着は5月20日で、翌21日には広弾薬庫の桟橋にバージがつけられて、物資が陸揚げされているの が確認されている。赤旗は掲げられていないので、弾薬輸送ではなく、コンテナやバラ積みの物資の輸送だったと見られる。

2009年3月末の放射性廃棄物輸送にチャーターされた貨物船ノーブルスターは、同年6月11日に那覇軍港に寄港している。横須賀から 放射性廃棄物を西海岸まで運んだ船は、その後日本への軍事物資輸送の仕事に「ありつく」ようだ。

(RIMPEACE編集部) (写真は ピースリンク広島・呉・岩国 撮影)

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放射性廃棄物輸送船、米本土に到着(10.5.2更新)


赤のラインが放射性廃棄物輸送。青いラインはピュージェットサウンドからタコマ港寄港、そして出港の航跡


2010-5-25|HOME|