KC130Jハーベスト・ホーク「爆撃機」

昨年10月からアフガン展開、実戦参加

2013年4月に普天間から岩国に移駐することになっているKC130J空中給油機に、爆撃キットをとりつけて爆撃機に変身させる 計画が進行中、と昨年10月に指摘した。( 普天間の空中給油機、近く爆撃機に変身 2010-10-11)
計画として語られていたこのハーベスト・ホークのアフガン戦場への配備が、昨年10月から開始されていたことが海兵隊の公式ページ から明らかになった。



アフガニスタンで作戦行動についているハーベスト・ホークは1機だけだ。ハーベスト・ホークは他の航空機では出来ないギャップを 埋めるために使われている。F/A-18ホーネットの仕事に近いことを行っている。
ハーベスト・ホークは最初の展開が10月に始まったばかりだが、11月4日にはすでに最初の武器による交戦を行った。
われわれは、Sangin で戦闘を行っている第5海兵連隊第3大隊の支援を行っている。われわれは一発のヘルファイア・ミサイル を発射した。そして5人の敵兵士を殺した、と評価している。
ハーベスト・ホークの火器管制士官ブランケンビッカー少佐はこのように語っている。
(第3海兵航空団ニュース  KC-130J ハーベスト・ホークはアフガンで新任務を帯びる 2010.11.17 より)



2010年11月23日、海兵隊第3師団第5連隊第3大隊T中隊は夜間のミッションに就いていた。兵士たちは、タリバンが米軍や同盟軍を 攻撃する際に利用する囲いを探しては、爆弾の原料や即製爆弾(IED)を処分した。
部隊の移動中に敵の待ち伏せ攻撃にあった。40メートルほどの距離で、機銃や小火器の弾が飛び交った。
「海兵隊兵士は切り札を切った。60ミリおよび120ミリの迫撃砲攻撃と近接航空支援を求めた。UH1汎用ヘリとAH1攻撃ヘリ各1機 が何百発もの弾幕を張り、KC130ハーベスト・ホークがヘルファイア・ミサイルを一発発射した。
銃撃戦は約2時間続いた。8人から10人と敵の兵士を殺したと推定される」
(MARINES のニュース・ページ 海兵隊兵士はアフガン各地でタリバンの捜索・殲滅を続ける、2010.11.29 より)



米海兵隊航空計画(2011会計年度)のハーベスト・ホーク計画はついに実戦配備の段階に突入した。これはまた、ハーベスト・ホーク計画 が机上の空論ではなく、海兵隊司令部が熱心に進めているプランであることを示している。
この計画の存在が、米軍再編の中で特に沖縄や岩国に重石としてのしかかってくることは、昨年10月に指摘したとおりだ。

(田村順玄・岩国市議、RIMPEACE編集部)


(左)アフガニスタン・Dwyer基地に展開するKC130Jハーベスト・ホーク
(右)KC130Jハーベスト・ホークの左翼に装備されたヘルファイア・ミサイル
(第3海兵航空団ニュース 「KC-130J ハーベスト・ホークはアフガンで新任務を帯びる」 2010.11.17 より)


2011-1-11|HOME|