天ヶ森射爆場と三沢基地


4月3日に三沢のF16が天ヶ森射爆場沖に墜落した。爆撃訓練の最中に落ちたものだ。 三沢基地のF16が天ヶ森射爆場(米軍名 Ripsaw Range)に向かうには2通りのアプローチがある。三沢を離陸してすぐに射爆場に向かうものと、日本海上空などで訓練後に天ヶ森に向かうものだ。今回の墜落機は後者のようだが、98年7月に離陸に失敗して炎上したF16は前者のコースをたどる予定だった。
去年の11月に日本海上空で空中衝突したF16の事故報告書がオープンになった。この中に三沢発の戦闘機の出発方式が記述されている資料があった。(F16事故報告書より、軍用機の出発経路参照)
その中にRipsaw Rangeに向かう飛び方も記述してある。その記述が、98年7月の離陸失敗事故機の編隊に与えられていた飛行許可と一致している。下図の陸奥湾の丸印までいったん向かったあと天ヶ森に向かうコースだ。予定通りに離陸していたら、天ヶ森射爆場で爆撃訓練をしてから低空飛行で上ノ国に向かい、小学校などをターゲットにした爆撃訓練をする予定だったのだ。
今年の4月の事故機がどのようなルートをたどって天ヶ森射爆場まで飛来したのかは不明だが、日本海側に飛んでいったあとのこと、との推測がなされている。事故報告書が、何をしていたかを明らかにするだろう。それにしても三沢のF16飛行隊は、事故の多い部隊なのだろうか。


日本航空機操縦士協会発行の「区分航空図 東北」使用
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