普天間残留・2機のCH53Dは今


ハンガー内で、メインローターを外され、尾部カバーを外されたままのCH53D(11.18 撮影)

宜野湾市を始めとする多数の自治体・住民の反対を無視して、3機のCH53Dヘリが10月28日に普天間基地から岩国基地に向かった。普天間基地に残ったCH53Dは2機で、11月中旬には岩国に向かうということだった。

11月18,19日に、普天間基地の南側フェンスに張りついて、残った2機の動きを探った。残っていたのは02番と07番。07番は10月25日のレポートの時はハンガーの中で尾部のカバーを外されていた機体だ。18日昼過ぎにハンガーから引き出された07番のヘリは、18日夕刻に30分ほどローターを回し、翌19日にはローターを回したあと、自力でハンガー前を小さく回って元の位置に戻った。整備関係の兵士が、何度も機体に寄ってきていた。まだ少し問題が残っているようだったが、このまま行けばホバリングのテストは近いかな、といった印象を受けた。

02番機の方は、メインローターがはずされ、尾部のカバーを外され、一月近く前の07番と同じ状態でハンガーの中に入ったままだった。11月中旬はおろか月末までに飛べるのか、という状態だ。墜落事故を起こしたヘリも、イラク行きの日限を切られて、整備のスケジュールにしわ寄せが来たのが整備不良となり、あのような結果となった。今普天間に残留している2機のヘリも、11月中旬に岩国行きというスケジュールに無理に合わせた整備をすれば、同じような結果を生んだかもしれない。これが、今の米軍の整備の実態なのだ。

無理に普天間基地から飛ばすことはない。那覇軍港まで陸送して船に積みこめばいい。行き先は、歓迎されていない岩国ではなくて、米本国とすればいい。米国が大義なき戦争を始め、兵士が疲弊し整備がおろそかになり、その結果が基地周辺住民の上に降りかかるなんてことは、二度と繰り返されてはならない。

(RIMPEACE編集部)


11月18日は、昼過ぎにハンガーから引き出され、夕方ローターを30分ほど回したCH53Dの7番機


翌19日には、ローターを回して小さく一回り自走したCH53Dの7番機

'2004-11-23|HOME|